一般財団法人 環境イノベーション情報機構

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エコチャレンジャー 環境問題にチャレンジするトップリーダーの方々との、ホットな話題についてのインタビューコーナーです。

No.071

Issued: 2017.11.20

ジビエ利活用アドバイザーの長田富士子さんに聞く、ジビエの魅力・狩猟活動を通した人間と野生動物との関係・地域活性化の取り組み

長田 富士子(ながた ふじこ)さん

実施日時:平成29年10月26日(木)16:30〜
ゲスト長田 富士子(ながた ふじこ)さん
聞き手:一般財団法人環境イノベーション情報機構 理事長 大塚柳太郎

  • 福井県福井市生まれ。
  • 2012年に石川県金沢市出身のご主人・泉さんとともに石川県白山市に移住。ジビエ料理を店舗や移動販売車で提供し、革細工教室の講師も務める。
  • 2016年に女性ハンター団体「狩女の会」を設立、代表を務める。
目次
山の中で静かに暮らそうと話しながら、白山に移住した
イノシシやシカ、あるいはクマのお肉を食べていると、美味しいだけでなく体調がすごくよくなったのです
飲食店がジビエ料理店になり、不要になる獣皮を、革細工教室で使う
捕獲された動物の肉の9割が捨てられている状況を解消することが必要
農家によるわな猟で獲れるのはウリ坊ばかりで、親イノシシを獲るには銃が必要
森の番人といわれる猟師が、自然とのバランスを保つことに貢献したい

山の中で静かに暮らそうと話しながら、白山に移住した

大塚理事長(以下、大塚)― 今回のエコチャレンジャーには、長田富士子さんにお出ましいただきました。長田さんは、全国各地でジビエ【1】利活用アドバイザーとして活躍され、農林水産省のジビエ利用拡大専門家チームに有識者として参画される一方、お住まいになっている石川県白山市で、ジビエ料理を提供する飲食店や獣皮を用いる革細工教室の運営、さらには狩猟免許【2】を持つ女性を中心とする「狩女の会」の設立など、多彩な経験をされておられます。
本日は、ジビエの魅力や、狩猟活動を通した人間と野生動物との関係、さらには地域の活性化などについて、お考えを伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
早速ですが、長田さんが現在の活動拠点にされている石川県白山市に移住された経緯など、自己紹介を兼ねてお話しいただきたいと思います。

長田さん― 私は、石川県ではなく福井県生まれです。福井市内で13歳まで過ごし、中学生の時に家族とともに石川県金沢市に移り住みました。ごく普通の生活を送っていました。
最初に紹介する方がいいと思いますが、私は結婚4回目で、子どもを5人産んでいます。4番目の主人も実は4回目の結婚でしたが、その主人がきっかけで、白山【3】の山麓に住むことになりました。きっかけと申しましたが、主人がお金を稼ぐことが嫌になり、簡単に言えば、自給自足の生活がしたいということでした。その時は、お互いに山の中で静かに暮らそうと話しながら移住したのです。私たちの住まいは、白山市といっても周囲に人家もほとんどない場所にあります。

白山に移住したのをきっかけに、金沢市で営業していた革細工教室と飲食店をそっくりそのまま持ってきた

白山に移住したのをきっかけに、金沢市で営業していた革細工教室と飲食店をそっくりそのまま持ってきた

大塚― 白山市に移られるまで、ずっと金沢市にお住まいだったのですか。

長田さん― そうです。主人と出会ったのが金沢市で、主人が営んでいた革細工の仕事場の傍らで、私も、共同経営という形で飲食店を営んでいました。そのころはまだ結婚しておらず、白山市に移ってから結婚しました。
私は元々山より海が好きで、能登半島の海辺に住みたかったのですが、主人は金沢市でも山の近くで生まれ育った山好きで、最終的に私が主人について白山山麓に住むことにしたのです。

大塚― 現在はご主人と一緒に、ジビエ料理店、革細工店、獣肉解体処理施設と自然体験施設の運営と、幅広く活動されておられますね。

長田さん― 元々、金沢市で革細工教室とともに、革細工の製造販売もしていました。飲食店については、革細工教室では作業が長時間になるので、教室の近くで飲食したいという希望が多く、それに応えるようにしたのです。
白山市に移った時、革細工教室と飲食店をそっくりそのまま持ってきただけです。当初は、革細工教室では東京の仕入問屋さんから材料の牛革などを仕入れていましたし、飲食店も金沢市の時と同じような食材を扱っていました。それが徐々に、飲食店では狩猟で獲ったジビエのお肉を扱うようになり、革細工にも狩猟動物の皮を使うようになったのです。とは言っても、今でもジビエだけを扱っているわけではありません。


イノシシやシカ、あるいはクマのお肉を食べていると、美味しいだけでなく体調がすごくよくなったのです

大塚― 狩猟はいつ頃から始められたのですか。

長田さん― 移り住んで1年が過ぎたころ、主人が言うところの自給自足をするために、狩猟免許を取ることにしたのです。

大塚― 狩猟免許を取り、狩猟ができるまでには時間がかかりますよね。

長田さん― はい、かかります。でも、今は石川県では年に4回、狩猟免許の試験を受けられます。そして、網猟とわな猟については免許をとって1ヶ月後には、「あなたはもう猟師です」と言われ、11月15日から2月15日の猟期に最初の年から参加できます。

大塚― ご主人と長田さんは免許を一緒に取られたのですか。

長田さん― いえ、主人が先で、私は1年後に取りました。

大塚― さまざまな活動を始めるのに、いろいろ苦労されたのではないですか。

長田さん― 最初の約1年は地元の方に受け入れていただけず、変な奴らが来て変なことをやっていると思われたかもしれません。しかし、先ほども申しあげたように、私たちは懸命に商売をしようとは思っていませんでしたので、あまり苦労を感じたことはありません。移住して1年経ったころ、地元の商工会に加入し、多くの方々と係わるようになりました。
狩猟を始めた当初は、自分たちが食べることばかり考えていました。ところが、主人が獲ってきたイノシシやシカ、あるいはクマのお肉を食べていると、美味しいだけでなく体調がすごくよくなったのです。私は単純に、「こんなにいいお肉を何で皆は食べないのだろう」と思い、飲食店で提供することにしたのです。また、それまでは捨てていたイノシシやシカの皮を革細工に使おうと考えたのです。

大塚― 革細工と飲食店、まさに白山市にぴったりの仕事ですね。

長田さん― そうですね。私どもの家は猟に出やすいですよ。猟場に近いどころか、家の前にクマが出るほどです。日の出から日没まで猟時間なのです。

ジビエ料理はおいしいだけでなく、体にもよい

ジビエ料理はおいしいだけでなく、体にもよい

狩猟や有害駆除で捕獲したイノシシやシカの皮を使った革細工製品)

狩猟や有害駆除で捕獲したイノシシやシカの皮を使った革細工製品)


飲食店がジビエ料理店になり、不要になる獣皮を、革細工教室で使う

獣肉解体処理施設「ハンターベースジャパン」

獣肉解体処理施設「ハンターベースジャパン」

大塚― 獣肉の解体処理施設も営んでおられますね。

長田さん― 私たちにとっては、ひとつながりのものなのです。元々の飲食店がジビエ料理店になり、付随してジビエ料理教室を開いたのです。その時に不要になる獣皮を、革細工教室で使うようにしたのです。また、飲食店のお客様などからお肉を売ってほしいとよく言われ、多くの方からご支援や行政から補助金をいただけることになり、「ハンターベースジャパン」と名づけた獣肉解体処理施設を造りました。その結果、私たちは猟師である上に食品の加工者であり販売者ということになり、6次産業【4】の実行者として活性化ファンド【5】という補助金もいただくことになったのです。

大塚― もう1つ、自然体験施設も運営されておられるでしょう。

長田さん― 私たちは自然体験施設のことを「はじまりの村」とよんでいますが、今まで紹介した諸々の施設全体を指しています。

大塚― 訪問される方は、どのようなことをされるのでしょう。

長田さん― 来られる方には、動物の解体を体験し、革細工をし、食事つきで泊まっていただくようにしています。これらはすべて無償ですが、給料を払うことはありません。住むところと食べるものを提供するかわりに、薪割りなどは自分でやってもらいます。猟についてくることは自由です。
いろいろな方がおり、女性でも1人で来る方も2人で来る方もいます。また、2ヶ月間住んでいた女性もいましたし、今も大学を卒業したばかりの23歳の方が1年住み込もうとされています。ほかに、「狩女の会」の若い女性たちも来ます。

大塚― その「狩女の会」についても、ご紹介いただきたいと思います。

長田さん― 私は2014年に狩猟免許を取得したのですが、その時、5人目の子を妊娠したので実際に狩猟するのはお預けになりました。免許を取ったのに狩猟ができなかったので、石川県で一緒に狩猟免許を取った女性たちに声をかけたところ5人が集まり、その5人で「狩女の会」を立ち上げたのです。
それから、皆で仲間を集めると、あっという間に20人を超えました。ただ、狩猟免許を持っている人ばかりではありませんし、免許を持っていてもわな猟だけの人も多くおられます。その後、会員が全国に広がり、総勢37名になり、「狩女の会」の中に「狩猟部」「ジビエ料理研究部」「広報部」をつくりました。

大塚― 長田さんが中心になって始められた「狩女の会」の目標の1つは、女性の狩猟を盛んにすることと思いますが、この点についてはいかがですか。

長田さん― 当然かもしれませんが、会員一人ひとりの思いはさまざまです。たとえば、自分の畑が獣害を受けたので有害駆除をしたいと猟師になった方もおられますし、動物の解体を手伝い料理につなげたいという方もおられます。私が常々、獣肉の9割もが捨てられてもったいないと主張していたので、それに共感された方もおられます。
ご質問の女性が狩猟をすることについては、思ったより多くの障壁があるように感じています。会員の方々と話をしていても、女性は家事や育児、それに職業をもっていれば職業のために多くの時間が必要で、思うように狩猟をしにくいのです。このことが、「狩女の会」を作った原点だったのですが、状況を変えるのはなかなか難しいと感じています。
また、各都道府県に猟友会【6】という組織があります。それぞれの猟友会によって異なるようですが、石川県では残念ながら女性狩猟者に対する理解が足りないように思います。「狩女の会」についても、結成はしたものの、一旦、休眠状態にいたしました。ただ、私も育児から少し解放され、昨年、初猟を経験しましたし、改めて考えたいと思っているところです。

大塚― ご苦労されていることがわかりました。ところで、白山山麓ではどのような狩猟がなされているのですか。

長田さん― 11月15日から12月までの雪が降る前に、冬眠前のクマ猟をします。雪が降り始めてからは、イノシシ猟が中心になります。雪が積もるとイノシシは足がもつれ動きが遅くなるからです。
猟期の終わりは、2月15日になっていますが、石川県では3月末まで有害駆除として猟期が延長されています。白山市に限られるわけではありませんが、獣害が非常に深刻で、有害駆除が期待されているからです。


捕獲された動物の肉の9割が捨てられている状況を解消することが必要

大塚― 話題を少し変え、ジビエの利活用についてお伺いします。まず、農水省のジビエ利用拡大専門家チームについて、長田さんご自身の活動を含めご紹介ください。

長田さん― チーム全体の活動については農水省のホームページを見ていただくことにして、私自身のことについて簡単に紹介させていただきます。
私がこのチームに有識者としてよばれたのは、「官民一体型」の「民」の立場からです。多くの有識者の方々は、都道府県などの行政を代表されておられ、会議に出席されている政府の官房長官や農林水産大臣を含め、皆さんが顔見知りのようです。なお、女性は私1人だけです。
最初に出席した会議で、私は女性猟師であること、そして解体処理施設を経営し、飲食店でジビエを提供し、イノシシなどの革細工教室を営んでいることをお話ししましたが、それだけで割り当ての5分が過ぎてしまいました。会議後のPRの時に、申したいことを披露いたしました。

大塚― どのような点を強調されたのですか。

長田さん― 一言でいえば、国産ジビエを普及させることの重要性です。イノシシとシカが主なジビエですが、シカの林業被害が特にひどく、200億円の被害総額のほぼ7割がシカによるものとみています。また、捕獲された動物の肉の9割が捨てられている状況を解消する必要性を述べました。
私が知っている現場からの指摘もいたしました。多くのところで、さまざまなジビエ利用の取組みが展開されているのですが、困った例も多くあるからです。たとえば、ある県のことですが、ある百貨店に「うちのジビエのお肉を取り扱って下さい」とお願いしたところ、「いいですよ」との返事の後に、「それでは10トンお願いします」と言われたのです。私が知る限り、1つの解体処理施設で10トンも出荷するのは不可能です。

大塚― 改善の可能性はあるのですか。

長田さん― 農水省も改善策を考えておられ、厚労省のガイドラインに沿う複数の解体処理施設をシステム化し、それぞれのところで処理済みのお肉を集めてから、10トン単位で卸すことが始まりました。また、狩猟者からみると、本当に山奥で捕獲した時には解体処理施設に運ぶのは困難ですが、この状況に対処するため、ジビエカーともよばれる解体処理車が開発され導入されるようになりました。
これらは、今年4月の会議で決められ7月頃から動き始めています。

大塚― 少しずつでも改善されて何よりです。

農家によるわな猟で獲れるのはウリ坊ばかりで、親イノシシを獲るには銃が必要

大塚― ところで、長田さんに最も聞きたかったことですが、ジビエは美味しいですよね。美味しさをはじめ、ジビエの魅力についてお話しください。

長田さん― 美味しいです。ジビエを臭いなどと言う方もおられますが、それは処理が悪かったのでしょう。今は、調理の技術も非常に良くなっています。
私の役割は、ジビエのお肉を捨てないようにすることです。捨てずに、産業に活用し利益を生み出し、一方でエコにもつながるようにすることが、私の仕事だと思っています。もう1つ強調したいのは、ジビエは特に女性の身体にとっても良いことで、血液をサラサラにしますし、特にイノシシのお肉は鉄分も豊富で身体を温かくしてくれます。

大塚― そのようなジビエに対する日本人の認識、あるいはジビエとの距離感について、長田さんはどのように感じていますか。

長田さん― 確かに地域による違いもありますね。
最近、隣の岐阜県にある猪鹿庁【7】に招待していただき、全国の狩猟者や狩猟に興味をもつ人たちを集めた座談会などのイベントに参加し、北海道から沖縄まで、いろいろな地域の方々と情報交換ができました。その結果、私が特に関心をもつこと、たとえばジビエのお肉を本当に食べたいと思っているか、女性狩猟者が大切にされているかなど、どれをとっても県によって大きく異なっていました。
シカやイノシシの皮の利用についても、県によってまったく違うのです。現在、東京を中心にMATAGIプロジェクト【8】が動いており、その中心の革なめしを専門とする山口産業さんが、獲物を獲る猟師さん、革細工の職人さん、革製品を販売するバイヤーさんをつないでくれています。しかし、全国的にみると、革なめしをする企業がほとんどない状況なのです。

大塚― MATAGIプロジェクトが東京で進められているのは、消費者の多いことが関係しているかもしれませんが、野生動物を狩猟すること自体についてはいかがでしょう。

長田さん― 私からみると、ほとんどの県で、狩猟を生業としてではなく趣味として行う方が多いと思います。そういう方たちは、お金を稼ごうとしないので、獲物の肉を無償で飲食店にあげてしまうのです。そうすると、解体処理施設を造っても処理された肉を買う人がいなくなるわけです。そのような狩猟文化がないところで獣害が増え、慌て始めた自治体が多いのです。たとえば、獲物の捕獲に対する報奨金が、農水省による1頭につき8千円をはるかに超え、県によっては3万円のところもあるのです。その結果、狩猟免許をとる若者が増えたのも確かです。

大塚― 報奨金の額についてはいろいろな意見があろうかと思いますが、狩猟のプロを志向する若者が増えることは必要でしょう。

長田さん― 狩猟免許を取る人が増えると、イノシシがいなくなるのではないかと心配される方もいると聞いています。しかし、温暖化が進んでいるせいかもしれませんが、イノシシは着実に増えています。石川県でも、今まで棲んでいなかった能登半島にも侵入しましたし、今までは年に1回しか出産していなかったのが、2回出産するようになってきました。
能登半島では、大きな被害が出始めたので、農家の方がわな猟の免許を取り箱わなをかけることも増えています。しかし、技術をあまり必要としない箱わなを使う猟では、イノシシは賢いので、獲れるのがウリ坊【9】ばかりなのです。親イノシシを獲るには、銃を使う必要があります。また、農家の方がイノシシを箱わなで獲った場合、多くはお肉が捨てられるのです。私は、捕獲した獲物はすべて利用してほしいと願っているのです。
イノシシが年に2回出産するようになると、1回に4〜9頭が産まれますから、増加のスピードがますます上がります。それに対し、石川県で腕のたつ猟師の多くは60歳代です。銃を使える若い人たちが育たないと、イノシシやクマが間違いなく増えてしまうと思います。

森の番人といわれる猟師が、自然とのバランスを保つことに貢献したい

大塚― 10年先あるいは20年先を見据え、日本人と野生動物とはどのような関係になるといいとお考えですか。

長田さん― 人間と生き物たちとの関係というか、その境界については私もよく考えます。本当に理想的なのは共存共栄ですよね。人間が山をほったらかすと、動物にも棲みにくくなり、動物が便利で美味いものもある人里に下りてくると思います。山を守ることによって、動物が人間界に下りてこなくても大丈夫になるといいですね。
一方で、野生動物は絶滅する危険性もはらんでいます。本来、森の番人といわれる猟師は、野生動物を間引く役割も含め、自然とのバランスを保つことに貢献したいと考えています。

大塚― 最後になりますが、EICネットをご覧になっている皆さまに、長田さんからのメッセージをお願いしたいと思います。

長田さん― 繰り返しになりますが、皆さまにはジビエの利活用、特にお肉を捨てないくださいと申し上げたいと思います。
日本の人口を考えると、私の計算では1人が1年間に80グラムのジビエを食べてくだされば、9割ものお肉が捨てられている現状を変えられます。特に子どもたちに、現状では動物たちの命が無駄にされていることを教えていきたいと考えています。たとえば、スライスしたパックに入ったお肉だけを見て育つような子どもにしてはいけないのです。私たちが、現実をしっかり見据え、ジビエを食べることが命の尊厳を守ることにつながることを伝えたいのです。また、動物の皮も捨てずに有効活用できる人たちもたくさんいるので、これらの人たちを社会全体でサポートしてくださるようお願いしたいと思います。このような努力の積み重ねが、エコにつながっていくと信じています。

大塚― 長田さんが、人間と野生動物との関係を中心とする多様な活動を、いわば自然体で楽しそうに展開されている様子を伺うことができました。これからも、ますますご活躍いただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

ジビエ利活用アドバイザーの長田富士子さん(左)と、一般財団法人環境イノベーション情報機構理事長の大塚柳太郎(右)。

ジビエ利活用アドバイザーの長田富士子さん(左)と、一般財団法人環境イノベーション情報機構理事長の大塚柳太郎(右)。


【1】ジビエ(仏語gibier)
狩猟によって、食材として捕獲される野生鳥獣の肉。主なジビエに、鳥類としてはマガモ、キジなど、獣類としてはイノシシ、シカ、クマなどがあげられる。
【2】狩猟免許
住所地の都道府県知事が行う狩猟免許試験に合格すると与えられる。狩猟免許には、猟具の種類に応じ、網を使用できる網猟免許、わなを使用できるわな猟免許、散弾銃・ライフル銃・空気銃を使用できる第一種銃猟免許、空気銃だけを使用できる第二種銃猟免許の4種類がある。受験資格として、20歳以上などの規定がある。なお、銃の使用には、別に銃砲刀剣類等所持取締法(銃刀法)に基づく「銃の所持許可」が必要である。
【3】白山
石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる標高2702メートルの山で、白山国立公園のほぼ中央に位置する。
【4】6次産業
農林水産省が推進する政策で、雇用と所得の確保や若者が定住する社会の構築を目指し、農業や水産業などの第一次産業従事者が食品加工・流通販売などにまで業務を展開する経営形態。第六次産業という意味ではない。
【5】活性化ファンド
2009年に設立された地域経済活性化支援機構が行っている地域活性化ファンドで、主なものに、観光産業支援、ヘルスケア産業支援、地域中核企業支援、ベンチャー成長企業支援などがある。
【6】猟友会
日本の猟友会組織は、3階層から成っている。各狩猟者は一般に、地域(市町村など)にある狩猟愛好者団体(地元猟友会)の会員になり、地元猟友会は、一般社団法人の各都道府県猟友会の団体会員になり、都道府県猟友会は一般社団法人の大日本猟友会の団体会員になる。猟友会の目的は、野生鳥獣の保護、狩猟事故・違反の防止、狩猟者の共済事業の推進などとされる。
【7】猪鹿庁
岐阜県郡上市に活動拠点を置くNPO法人。メンバーは外部出身の若者が多く、狩猟の技術を磨き、プロの猟師として里山の生態系を保全し里山を最大限に資源化し、猟師の6次産業化を目指している。
【8】MATAGIプロジェクト
シカやイノシシなどの野生獣の皮を利活用することを主たる目的に、なめしを専門とする山口産業株式会社を中心に、2013年に開始されたプロジェクト。事務局は、一般財団法人地球・人間環境フォーラムに置かれている。なお、「マタギ」とは東北地方の山間部を中心に狩猟を行う者を指し、特に秋田県阿仁地方のマタギが有名である。
【9】ウリ坊
イノシシの赤ん坊で、 地方によって「うりん坊」「うりんこ」「うりっこ」ともよばれる。 イノシシの赤ん坊の背中に、ウリのような模様が見られることから名づけられた。

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