一般財団法人 環境イノベーション情報機構
明かりにまつわるエコライフ(4)
照明器具とエネルギーセービングな関係
捨てるときまでいいお付き合い
蛍光灯は、吸い込むと人体に有害な水銀蒸気を利用して光を放っています。
蛍光管1本当たりの平均水銀封入量は、1975年代に約50rだったのが、2013年では約6mgまで削減されています。
なお、グリーン購入法の適合基準では、製品平均の水銀封入量は5mg以下として定められています。
2017年8月に発効した「水銀に関する水俣条約」では、蛍光灯など特定水銀使用製品は、水銀含有量の基準などに応じて、製造、輸出または輸入に対する段階的な規制がされることになります。
日本照明工業会によると、2016年度の一般照明用製品の年間出荷台数は、照明器具が6千9百万台で、うちLED照明器具が約94%と大半を占めていて、第2位の蛍光灯器具でも4%と、新たに設置される器具としてはLED照明にほぼ入れ替わっていると言えます。
一方で、電球など光源の出荷数量をみると、総出荷数量3億5千2百万個のうち、LEDランプは11%にとどまり、最も多いのが蛍光ランプの45%で、次いで、24%を占める一般白熱電球となっています。
蛍光灯など水銀を含む廃棄物は、全国の市町村の約7割で不燃物・危険物等として、分別排出・収集されています。また、自治体以外にも、電器店などで回収している例もあります。
水俣条約の実施のため、日本では水銀汚染防止法の制定や大気汚染防止法の一部改正などによって、国内の法整備がされています。循環型社会構築に向けた法も整備され、事業者による環境マネジメントシステムの導入など社会全体の環境保全の取り組みも定着してきています。
資源・エネルギーの節約やごみの削減という観点からも、蛍光灯のリサイクルや適正処理を進めていきたいですね。