中国　「国家中長期科学技術発展計画綱要(06〜20)」(環境部分要旨)

【環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.05.25 【情報源】中国／2006.03.17 発表

　発展方針：[1]循環経済発展を指導、支援。重度汚染産業のクリーナープロダクション集積技術を大々的に開発し、廃棄物の減量化・資源化利用・安全処理を強化し、循環経済発展の共通技術研究を強化する。[2]区域環境総合対策を実施。流域水環境・区域大気環境汚染の総合対策や典型的生態機能劣化地区総合整備の技術集積と実証事業を実施し、飲料水安全保障技術と生態環境モニタリング警報技術を開発し、環境改善技術支援能力を大幅に向上する。[3]環境産業の振興。中国の実情に合う重要環境設備、機器を重点的に研究し、国産環境製品市場の占有率を高め、環境技術の水準を高める。[4]国際協力の推進。国際環境条約対応と気候変動科学の不確定性とその影響の研究を強化し、地球温暖化観測と温室ガス排出削減の技術を開発し、気候変動と国際条約履行への対応能力を高める。
　優先テーマ
[1]総合汚染対策と廃棄物循環利用：区域環境質モニタリング警戒技術を重点的に開発し、都市群大気汚染抑制など重要技術開発を進展させ、非通常汚染物抑制技術や廃棄物など資源化利用技術、重汚染産業クリーナープロダクション集積技術を開発し、循環経済発展の技術実証モデルを確立する。
[2]生態系の脆弱な地域の生態系回復：溶岩地区、チベット高原、長江黄河中上流、黄土高原、土地劣化地区や砂漠化地区、農牧交錯地帯、鉱物資源開発区などの脆弱な生態系地区の動態モニタリング技術や草原劣化・鼠害防止技術、生態系劣化回復技術、三峡ダムやチベット鉄道など重要事業沿線の生態系保護・回復技術を開発し、各種生態系機能回復・持続的改善技術支援モデルを確立し、生態系機能総合評価・技術評価体系を整備する。
[3]海洋生態環境保護：海洋生態環境モニタリング技術・設備を重点的に開発し、海洋生態環境保護技術研究を強化し、近海海域生態環境保護や海上汚染事故緊急対応技術を発展させ、高精度海洋動態環境データ予報技術を開発する。
[4]地球環境変化モニタリング・対策：広範囲環境変化モニタリング技術、主要産業の二酸化炭素、メタンなど温室ガスの排出規制・処理技術、炭素固定化技術を重点的に開発し、気候変動、生物多様性保護、オゾン層保護、残留性有機汚染物規制などの対策研究を行う。【中国環境報】