一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス、象牙取引を禁止する象牙法の対象動物拡大について協議を開始
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2021.08.11 【情報源】イギリス/2021.07.17 発表
イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、象牙取引を禁止する象牙法(2018年に成立)の対象を、カバ、セイウチ、イッカク等の動物の牙や歯の取引にも拡大する案について協議を開始した。象牙法の対象であるゾウ以外にも、絶滅危惧・準絶滅危惧種が密猟により脅威にさらされている。特にカバは国際自然保護連合(IUCN)レッドリストで危急種に指定され、その活動の特性や生息環境、取引経路等の観点から、ゾウに次ぎ取引の影響が深刻である。
DEFRAは追加候補の動物種を挙げ、これらの取引に関する証拠の提供を要請。また、
1)現行を維持、
2)ワシントン条約の対象5種(カバ、イッカク、シャチ、マッコウクジラ、セイウチ)を追加、
3)カバのみを追加、
の3つの選択肢を提示し、市民や企業、利害関係者に意見を求めている。これらは今後の政策に反映される。
同国は危惧種保全の国際的取組の最前線にいるとし、ジョンソン首相は国際的な生物多様性基金の一環として、2021年から野生生物違法取引対策費を大幅に増額することを誓約している。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】