一般財団法人環境イノベーション情報機構
アジア太平洋諸国、短寿命汚染物質の早期削減に向け会合
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2013.02.19 【情報源】その他/2013.02.04 発表
2013年2月4日、アジア太平洋の19カ国が集まり、短寿命汚染物質(short-lived climate pollutant ;SLCPs)の影響低減に向けた迅速な行動を話し合う会合が開始された。SLCPsとは、黒色炭素(すす)、メタン、対流圏オゾン、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)等の物質をいう。地球の温暖化や大気汚染の主な原因とされ、人・農業・生態系へ悪影響を及ぼすといわれている。今回はアジア全域の規模で、SLCPをまとめて議論する初の会合となった。会議では、ただちに実行に移し経済発展と環境保護の戦略に組み込みことのできる、現存の対策について話し合った。2011年の国連環境計画(UNEP)の研究によると、2030年までの積極的なSLCPs削減行動によって毎年200万件を超える早死、3000万トン以上の作物損失の回避が可能になる上、2050年までに温暖化速度を半減させ、地域の気候へ好影響を与えるとしている。その恩恵を最も受ける地域の一つがアジアであり、交通・住居部門、農業のバイオマス燃焼における黒色炭素対策や炭鉱によるメタン排出削減、大気中の黒色炭素等削減への対策がカギとなるという。【国連環境計画】