中国　国家中長期科学技術発展計画綱要で環境保護を重視

【環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.05.24 【情報源】中国／2006.02.10 発表

　2月9日、発表された「国家中長期科学技術発展計画綱要」では環境保護分野の科学研究や技術開発を高く重視している。
　この計画綱要では、中国環境保護の科学技術発展の方向性は循環経済発展の支援であるとしている。具体的には、汚染総合対策と廃棄物の循環利用、生態系の回復、海洋生態系・環境保全、地球環境変動モニタリング・対策が優先テーマとなっている。汚染総合対策と廃棄物の循環利用では、区域環境モニタリング予報技術の開発、都市大気汚染制御の重要技術開発、非通常汚染物抑制技術や廃棄物など資源化利用技術、汚染型産業のクリーン生産技術などの開発、循環経済の技術実証事業などを重点にしている。海洋環境分野では、海洋生態環境モニタリング技術・設備の開発、海洋生態環境保護技術の開発、近海域生態環境保護・修復、海上汚染事故対応技術の開発、高精度海洋動態環境データ収集技術の開発などを重点にしている。地球環境モニタリング分野では、広範囲環境変動の正確なモニタリング技術の研究開発、主要産業の二酸化炭素、メタンなど温室ガス排出規制・処分技術、炭素固定化技術、気候変動対策、生物多様性保護、オゾン層保護、POPs抑制技術の開発などを重点にしている。
　また計画綱要では、他の分野の科学研究にも環境保護や資源節約の考えが盛り込まれている。エネルギー分野では省エネや汚染の低減、農業分野では農林生態安全保障や環境型肥料・農業環境総合整備技術の開発、製造業では省エネや資源循環、環境負荷低減技術の開発、交通運輸では省エネ・環境負荷低減技術の導入などが重視されている。【中国環境報】