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環境ニュース[海外]

林地の野草が危機に

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2005.08.30 【情報源】イギリス/2005.08.11 発表

 サクラソウなど、イギリスで最も愛されている、林地の野草の保護に向けて対策が求められていることが、大規模な林地の生態系調査によって判明した。
 今回の調査は、「1971年-2001年 イギリスの林地における生態的の長期的な変化」と題されたもので、イングランド、ウェールズ、スコットランドの天然林103カ所、1648地点で実施された。1971年に実施された最初の調査の時と比べると、植物種の数は、3分の1以上減少したことが分かった。また、ラミアストルムなど典型的な林地の植物については、72種のうち56種が大幅に減少し、また樹種・低木種も15種が減少傾向にあった。
 生物多様性担当のジム・ナイト大臣(政務次官)は、原因は一元的ではなく、樹木の高齢化と不十分な管理のために、林内が暗くなってきていること、大気汚染と肥料による土壌の富栄養化気候変動の影響などにあるとした。同時に、土壌が酸性雨の悪影響から脱しつつあるという見解も示された。低地の林地では、シカの採食圧が増加していることも明らかになった。
 今回の調査は、イギリス環境・食糧・地方事業省、ウェールズ田園地域局、スコットランド自然遺産局、森林委員会、ウッドランド・トラスト、ジョイント・ネイチャー・コンザベーション委員会によって委託されたもので、生態水文センターによって実施された。【イギリス環境・食糧・地方事業省】

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