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環境ニュース[海外]

中国 環保総局と統計局がグリーン国民経済勘定研究の成果を発表

環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.05.25 【情報源】中国/2006.09.07 発表

 国家環境保護総局と国家統計局は先日、「中国グリーン国民経済勘定研究報告2004」を公表した。これは中国初の環境汚染損失調整後のGDP勘定研究報告である。
 研究結果によると、2004年全国の環境汚染による経済損失は5118億元で、同年GDPの3.05%を占める。環境汚染を徹底処理した場合のコストは2874億元で、同年GDPの1.80%を占める。省庁権限と技術的な制約から、算出された損失コストは実際の資源環境コストの一部分に過ぎず、完全なグリーンGDP算出にはさらに多くの困難な作業が残っている。
 国家環境保護総局と統計局は2004年3月にこの研究事業を立ち上げた。2年間で、技術チームは各地区と42産業の環境汚染の実際量と汚染を徹底処理した場合のコスト、環境破壊コストを勘定分析し、その結果2004年の環境汚染による経済損失は5118億元、同年GDPの3.05%を占める。そのうち水汚染による環境コストは2868.2億元で、全環境コストの55.9%を占め、大気汚染による環境コストは2198億元で、全環境コストの42.9%を占め、固形廃棄物と汚染事故による経済損失は57.4億元で、全環境コストの1.2%を占める。
 整ったグリーン国民経済勘定には少なくとも5項目の自然資源消費(耕地資源、鉱物資源、森林資源、水資源、漁業資源)と2項目の環境破壊コスト(環境汚染と生態系破壊)が含まれないといけない。基礎データと技術水準による制限で、今回の勘定には自然資源消費と環境破壊コスト中の生態系破壊の項目は含まれずに、環境汚染損失だけを計算した。環境汚染損失コストは20項目に及び、今回の勘定ではそのうちの10項目(大気汚染による健康・農業・材料損失、水汚染による健康・農工業生産・生活・汚染性水不足の損失、固形廃棄物土地占領による経済損失等)を計算したが、地下水汚染土壌汚染など重要部分は入っていない。全体的には、今回の研究成果は全体の結果の一部分に過ぎない。しかも算出された10項目の損失額は低めの数値であり、項目の漏れもある。にもかかわらず経済損失がGDPの3%も占めるのは、環境状況が厳しいことをあらわしている。
 汚染損失以外に、今回は汚染物排出量と処理コストも計算した。その結果、既存の処理技術のレベルで2004年点源汚染源が排出した汚染物を全て処理するには、直接コストが1兆800億元で、同年GDPの6.8%を占める。また年間の汚染処理設備運転コストが2874億元となり、同年GDPの1.8%を占める。また中国第10次五ヵ年計画期間の環境汚染対策費用はGDPの1.18%しかなく、その差はまだ大きい。
 今後の作業チームがやるべきことは2つ。第一に勘定方法を整備し、グリーン国民経済勘定を通常作業として続けていく。そのために環境部門は関連部門と共同で全国汚染源全数調査、全国地下水汚染調査、全国土壌汚染調査の3件の基礎的調査を実施する。第二に環保総局は、いかにグリーンGDPを利用して関連の汚染対策、環境税収、生態補償、指導幹部業績評価制度などの環境経済管理政策を定めるかを重点的に研究する。この報告は各地区と42産業のデータを勘定分析し、各産業と地区の環境汚染状況を比較分析できる。
 このほか、国のグリーンGDP研究に合わせて、北京、天津、重慶、河北省、遼寧省、安徽省、浙江省、広東省、海南省が実証事業を行った。所轄区内の30%の重点工業汚染企業、全ての汚水処理場とゴミ処理場、大規模畜産場、3万世帯の家庭を調査し、環境・統計部門以外にも、衛生、農業、水利、都市建設、交通部門に及んだ。現在実証事業は順調に進み、年末までには完成できる見込みである。【中国国家環境保護総局】

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