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環境ニュース[海外]

中国 環保総局が2005年中国環境状況公報を公表

環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.04.12 【情報源】中国/2006.06.06 発表

 国家環保総局は6月5日、『2005年中国環境状況公報』を公表した。GDPが前年比9.9%増の状況で、全国の環境質は基本的に安定している。重点都市の集中飲料水源地の水質は全体的に良好で、近岸海域の海水質が改善され、都市の空気の質も前年よりよくなった。
 『公報』は2005年の全国河川水の水質は大きな変化がないことを指摘した。珠江、長江の水質は良好で、黄河、松花江の水質は悪く、海河は汚染が深刻。淮河、海河、遼河、太湖、巣湖、テン池、南水北調(東ライン)、三峡ダム地区・上流など重点管理流域の453ヶ所の水質合格率は60%である。重点都市の集中飲用水源地の水質は全体的に良好である。110の重点都市の360ヶ所の集中飲料水源地の水質に対するモニタリング結果によると、水源地水質の合格率は80%である。河川型水源の主汚染指標は大腸菌群で、湖沼型水源の主汚染指標はTPである。主要都市と平原地区の地下水質の状況は安定しているが、一部では悪化の傾向である。モニタリングによると、地下水汚染が深刻化傾向にある都市は21(主に西北、東北と東南地区に分布)あり、汚染が軽減傾向にある都市は14(主に華北と西北地区に分布)あり、地下水質の基準合格状況が安定している都市は123ある。近海域の大部分の水質は良好であるが、一部海域は汚染が深刻である。全国近岸海域の一、二類水質の割合が67.2%を占め、前年度より17.6ポイント上昇した。三類水質の割合が8.9%を占め、11.6ポイント低下した。
 『公報』は、都市大気質が前年よりよくなったことを指摘した。2005年の大気質がモニタリング対象522都市のうち、大気質が一級基準に達したのは22(4.2%)あり、二級基準に達したのは293(56.1%)あり、三級基準に達したのは152(29.1%)あり、三級未満の都市の割合が前年比9.9ポイント減少した。酸性雨分布の地域は安定し、一部は強まる傾向である。
 『公報』によると、2005年、全国の耕地は36.16万ha減少した。その中、建設のため占用した耕地は13.87万ha、災害で被災した耕地は5.35万ha、生態系保護の退耕還林による減少耕地は39万ha、農業構造調整で減らした耕地は1.23万ha、土地整理開発で補充した耕地は30.67万haである。そのほか新たに変更が確認された耕地は7.34万ha。全国土壌流失の面積は356万k平方メートルで、全国土総面積の37.1%を占める。そのうち、水侵食面積は165万平方メートルで、風侵食面積は191万平方メートルである。土壌流失は主に山地、丘陵地と風沙地区、特に大河川中上流地区に分布する。全国の土壌流失で失った土壌は50億トンであった。
 『公報』によると、第六回全国森林資源調査の結果から、全国の森林面積は1.75億haに達し、森林被覆率は18.21%で、活立木の総蓄積量は136.18億立方メートルで、森林の総蓄積量は124.56億立方メートルであることが明らかになった。第五回(1994−1998)の調査結果と比べると、有林地面積は1596.8万ha増加し、森林被覆率は1.66ポイント増え、森林蓄積量は8.89億立方メートル増加し、林分は1haあたり2.59立方メートル増加し、経済林と公益林の比例は83:17から63:37になった。
 『公報』によると、2005年国家環保総局は76件の突然的環境事件報告を受け取った。その中、特に重大な環境事件は4件、重大環境事件は13件、大事故18件、一般事故41件、536人が中毒(負傷)。前年度と比べると、事件総数は9件増加した。その中、11月13日に発生した中石油吉林化学子会社ベンゼン工場の爆発事故が、中国の史上最も深刻な松花江水汚染事故を引き起こした。【中国国家環境保護総局】

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