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環境ニュース[海外]

新気候変動プログラムを公表 CO2削減目標は後退

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2006.04.05 【情報源】イギリス/2006.03.28 発表

 イギリス政府は、3月28日、気候変動問題について国内対策を進めるとともに、地球規模で温室効果ガス削減対策について合意することを目指し、新たな「気候変動プログラム」を発表した。
 新たなプログラムでは、2010年までに、イギリスのCO2排出量を1990年レベルから15〜18%削減するとともに、温室効果ガス基準年から23〜25%削減することとしている。プログラムに盛り込まれた新しい政策により、2010年までに、炭素排出量を7〜12Mt削減する。
 なお、イギリス政府は、もともと、2010年までにCO2排出量を1990年レベルから20%削減するという国内目標を掲げていたが、見込みより経済成長の度合いが大きく、また最近のエネルギー価格の高騰により、石炭と天然ガスの相対価格が変化し、CO2排出量が増加してしまったことを受け、この国内目標の達成が難しくなっていた。今回の改訂は、こうした状況に対処するものである。
 新気候変動プログラムに盛り込まれた主な対策は以下のとおり。
●産業部門:EU排出量取引制度の下、厳格な排出上限値を設定。2010年には、炭素300万〜800万tを削減。
●企業対策:気候変動税の引き上げ(2007年4月1日から)
●家庭部門:断熱材の導入、ボイラーの改善等、エネルギー効率化対策を促進することで、炭素0.3〜0.6Mtを削減。
●建築部門:新規建築物に対するエネルギー効率基準の改定等により、炭素0.4Mtを削減。
●運輸部門:2010年までに、運輸燃料の5%を再生可能燃料とする(炭素1.6Mtを削減)。自動車物品税、企業自動車税の強化。
バイオマスバイオマス暖房への支援制度を導入し、炭素0.1Mtを削減。
●国際:国際的な体制を強化するコンセンサスの構築に向けて努力。EUの一層の行動に向け合意を得るとともに、インド、中国、ブラジルなどの新興国が低炭素経済に移行するよう支援を強化。【イギリス環境・食糧・地方省】

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