一般財団法人環境イノベーション情報機構
3月2日 EU閣僚理事会の結果
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2004.03.17 【情報源】EU/2004.03.02 発表
アイルランドが議長国となって初めての欧州環境閣僚理事会が、3月2日にブリュッセルで開催された。今回の閣僚理事会では、特に、指令案の採択や決定は予定されておらず、3月25日・26日に開催予定の欧州閣僚理事会に向けた準備、廃棄物の輸送、新化学物質規制(REACH)、京都議定書上の柔軟なメカニズムなどについて話し合われた。このうち、廃棄物の輸送については、改正バーゼル条約およびOECDの決定に沿った、EUの廃棄物輸送規則(IP/03/925)の改正について検討された。EU内でのエコダンピングを阻止する権限の根拠、数種の非有害廃棄物が混在する場合の扱いなどについて議論がなされた。
新化学物質規制については、議長国のアイルランドから進捗状況レポートが提出された。これによると、議長国の下で、規制案文を検討するハイレベル会合が2004年に3回開催されており、生産量が1トン〜10トンの化学物質の取扱、優先して取り扱うべき物質の決め方、化学物質庁と各国との責任分担など、いくつかの課題が抽出されている。また、産業界との協議の中で、サプライチェーン、技術革新及び新規加盟国にREACHが及ぼす影響について、欧州委員会がアセスメントを実施することに合意したことも報告された。アセスメント報告書は、5月に中間報告、11月に最終報告が提出される。
また、EUの温室効果ガス排出量取引制度と、クリーン開発メカニズムや共同実施をリンクさせる指令案について、1回目の読会で合意できるよう、欧州議会と緊密に連絡をとっていくこととなった。【欧州閣僚理事会、欧州委員会環境総局】
(欧州閣僚理事会プレスリリース PDF形式)