一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連、世界の半数の国で淡水生態系が劣化と報告
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2024.09.17 【情報源】国連/2024.08.28 発表
国連水関連機関調整委員会(UN-Water)と国連環境計画(UNEP)は、淡水資源の保護・回復による持続可能な開発目標6(安全な水・衛生へのアクセス)の達成に向け、進捗状況を追跡した報告書を発表した。これによると、90ヶ国(主にアフリカ、中央・東南アジア)で、汚染、ダム、土地転用、過剰取水、気候変動により 1つ 以上の淡水生態系が劣化し、世界の 402 の流域で河川流量が減少、364 の流域で湖沼等の地表水域が縮小または完全に失われている。
一方、世界の最貧国で水質データが大幅に不足し、モニタリングの強化が急務である。
また、47ヶ国は統合水資源管理(IWRM)を完全に実現またはほぼ実現しているが、63ヶ国は実施を急ぐ必要があり、73ヶ国は能力が不足している。
このペースでは 2030年 までに 100ヶ国 超で競合する水需要のバランスを取る統治の枠組が機能しなくなる可能性があり、その解決策として、増収・原価回収制度、インフラ・管理への投資、協調行動、制度能力の強化等を通じた資金動員が必要だという。
【国連環境計画】