一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU、自然再生法が施行へ
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2024.09.03 【情報源】EU/2024.08.15 発表
欧州委員会は自然再生に関する規則(自然再生法)が 2024年8月18日 に施行されると報じた。EUや国際社会の努力にもかかわらず、生物多様性の損失と生態系の劣化は驚くべきペースで進み、人や経済、自然、気候に害を及ぼしている。
同法の完全施行は、EUの生物多様性の回復、生物多様性損失の阻止、2050年 の気候中立実現、気候変動への適応、食料安全保障の強化にとって極めて重要である。
同法はEU全体で 2030年 までにEUの陸・海域の 20%以上、2050年 までに、再生が必要な全ての生態系に自然再生措置を講じることを目指している。
また、
・都市の緑地と樹冠被覆の維持・2030年 以降の増加
・河川の自然な接続と氾濫原の自然な機能の回復( 2030年 までに 2万5,000km の流路を回復)
・花粉媒介者の個体数増加と多様性強化
・農業利用の泥炭地の回復と再湿潤化
・農業・森林生態系の生物多様性の強化
・植林の公約(EU全体で 2030年 までに 30億本 以上を植林)への寄与
等を求めるほか、国家自然再生計画の策定も義務付けている。
【欧州委員会】