一般財団法人環境イノベーション情報機構
ドイツ、運輸部門の温室効果ガス排出量の中立に向けたシナリオを公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2024.05.02 【情報源】ドイツ/2024.04.23 発表
ドイツ連邦環境庁(UBA)は、運輸部門の温室効果ガス排出量の中立を2045年までに実現するためのシナリオを公表した。これは連邦環境庁の委託を受けエコ研究所とINFRAS社が作成したもので、2024年に対策を開始する「即時行動シナリオ」と2026年・2027年に対策を開始する「遅延行動シナリオ」の2つのシナリオが提示され、両シナリオにおいて運輸部門では野心的な対策を講じたとしても2030 年までに排出上限値を超えることを示している。しかし、その傾向は2030年までに変化し、連邦気候保護法の年間排出目標値は2020年代終わりから達成が可能であり、2030年までには上限値を超えた排出量をさらに削減できるとしている。
両シナリオの前提条件として車両の電化と鉄道と地方公共交通機関の促進、また重要な対策として自動車税の改革や燃料排出量取引、ディーゼル車や社用車に対する補助金の削減、商用貨物車に対する通行料金の拡大が挙げられている。シナリオでは、さらに人々に対する経済的負担や経済への影響もまとめられている。
【ドイツ連邦環境庁】