一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、発ガン性リスクのあるエチレンオキシドに対する規制を強化
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2024.04.02 【情報源】アメリカ/2024.03.14 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、発ガン性リスクのあるエチレンオキシド(EtO)曝露の低減を図るため、有害大気汚染物質排出基準を改正した。EtOを使用する滅菌消毒事業者50社の90施設が対象となる。改正の要点は次のとおりである。・現行規制のない室内気排出などについて排気基準を制定
・滅菌庫やエアレーション室の通気口などに対する現行基準の強化
・事業者の継続的な排出モニタリングと四半期ごとの報告を義務化
・事業者の起業時、操業停止や故障の期間の基準遵守の確保
主な事業品目が医療用器具であることを踏まえ、規制の実施には2年間の猶予期間を設けるなど万全の対応を図る。また、サプライチェーンへの影響の最小化を期す。この改正により、滅菌消毒事業から発生するEtOによる大気汚染は90%以上減少し、ガン発生リスクは0.01%以下に低下する。
EPAはEtO曝露低減のため、さらに連邦殺虫剤殺菌剤殺鼠剤法に基づく総合的新緩和対策、化学工場からの排出基準強化、自家用倉庫などの発生源と排出防止機会の調査などに取り組む。
【アメリカ環境保護庁】