一般財団法人環境イノベーション情報機構
生物多様性条約、金融機関向けの新たな融資の手引きを公表
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2021.07.20 【情報源】国際機関/2021.06.30 発表
生物多様性条約(CBD)は、国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)など産業界、金融部門の4組織とともに、金融部門が生物多様性を考慮した投融資を行うための手引きを公表した。金融機関が自身にとっての自然の重要性を理解することやCBDのプロセス及び金融機関が取りうる自然に資する行動についての知識を得ることによって、自然に良い影響をもたらす資金の流れを強化するという。経済の各部門をより自然重視の方向へ転換させるには、金融機関の融資行動が大きな役割を果たす。昆明(中国)での締約国会議(COP15)において採択予定の「ポスト2020生物多様性世界枠組」に関する交渉が進行中であり、手引きの公表は時宜を得たものである。手引きでは、金融部門は、1)既存の生物多様性保全の取組への参加、
2)投資戦略の適応、
3)生物多様性への影響と依存性の評価、
4)生物多様性目標に沿った目標の設定、
5)公的な情報開示の仕組を通じた正負の寄与の報告、
を行うことで枠組の構築と実施に不可欠な役割を担うことができるとしている。
【生物多様性条約】