一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界資源研究所、世界の森林炭素フラックスを高粒度でマッピングと発表
【環境行政 環境モニタリング】 【掲載日】2021.02.09 【情報源】研究機関/2021.01.21 発表
世界資源研究所(WRI)は、世界の森林の二酸化炭素交換量(CO2フラックス)の推移と現状を総合的に知るための地理空間モニタリングの新方法を開発したと報告した。既存の各種モニタリングシステムには相互の整合性がなく、局地から広域にわたる地理的スケールを横断して一貫性のあるデータを得ることができなかった。今回、2001〜2019年の各年の温室効果ガスの排出量と吸収量について、全球の地上と衛星の観測データを統合して分析し、結果を空間分解能30mでマッピングした。従来よりも粒度の高いデータによって、小規模な地域森林から国、大陸レベルまで一貫性のある数値を得た。2020年以降のデータも追加更新でき、地域から世界レベルまで整合性ある気候変動緩和策が可能となる。新方法による分析では、2001〜2019年の世界の森林のCO2純吸収量は年平均76億トンであった。森林CO2フラックスマップは、現在、グローバルフォレストウォッチ(Global Forest Watch)のウェブサイトで公開されている。
【世界資源研究所】