一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、ハイドロフルオロカーボンの削減は順調と報告
【環境行政 環境基準】 【掲載日】2021.01.14 【情報源】EU/2020.12.18 発表
欧州委員会は、有害な温室効果ガスであるハイドロフルオロカーボン(HFC)の割当制度の運用実績に関する報告書を発表した。割当制度はEU市場へのHFC供給の段階的削減を図るもので、フッ素系温室効果ガス(Fガス)の排出削減を目指すEUのFガス規則(No 517/2014)に基づく。HFC供給量の上限を段階的に削減していき、2030年には基準値(2015年)の21%まで削減する。供給減による価格上昇が、温暖化効果の低い代替物質への転換のインセンティブとなる。価格は2018年まで急伸し、以後下落を続けるが、まだ国際市場より数倍高く、代替化と新技術へのイノベーションが進む。代替物質の供給も十分で、代替化、新技術導入及び関連施策により、Fガスの排出は2014年以降減少している。しかし、2018〜2020年の上限(基準値の63%)から次の段階(2021〜2023年は基準値の45%)に進み、その実効性を確保するためには、引き続きモニタリングと違法行為の防止が必要である。欧州委員会は報告書等を踏まえ、2021年末までに新Fガス規則を提案する。【欧州委員会】