一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、2020年中は非常に高い確率でラニーニャ現象が継続すると予測
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2020.11.18 【情報源】研究機関/2020.10.29 発表
世界気象機関(WMO)は、ラニーニャ現象が発達し、この状態は2021年にかけて続くと予測した。2020年末までラニーニャ現象が続く可能性は非常に高く(90%)、2021年の第一四半期までどちらかといえば続く可能性(55%)がある。2020年のラニーニャ現象の規模は中〜大規模と予測される。ラニーニャ現象に伴いもっとも顕著な降水量偏差がみられるのは、平年を下回る拡大アフリカの角地域(アフリカ大陸東端の半島周辺)と中央アジア、平年を上回る東南アジア、太平洋島嶼の一部、南米北部である。ラニーニャ現象は、近年では2010〜2011年と2011〜2012年にそれぞれ大規模、中規模の発生があった。ラニーニャ現象の発達に伴う気象災害が懸念される。WMOは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により対応能力の不足する地域への影響を軽減するため、国際人道機関に対する支援を進める。2015〜2016年のエルニーニョ現象による大被害の経験から、WMO、国連食糧農業機関(FAO)等は、国連と人道支援活動団体に対し、エルニーニョ・ラニーニャ現象の影響予測に基づく助言を提供する専門グループを結成し、支援を図っている。
【世界気象機関】