一般財団法人環境イノベーション情報機構
カルパチア地域諸国、生態系に悪影響を及ぼさない陸上輸送のため会合
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2018.09.20 【情報源】国連/2018.09.05 発表
国連環境計画(UNEP)によると、スロバキアで2018年9月5日、カルパチア地域の「持続可能な輸送計画」に関する会合が開幕した。地域の7か国(チェコ、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、セルビア、スロバキア、ウクライナ)と様々な利害関係者(道路建設業者、環境団体、研究者等)が参加し、2日間にわたり、地域の生態系に悪影響を及ぼさない道路や鉄道の開発方法を検討する。欧州中央・東部に位置するカルパチア地域は生態系の宝庫で、欧州のヒグマの41%、ハイイロオオカミの30%が生息しているが、道路や鉄道、水力ダム等が地域の脆弱な生態系を脅かしている。
7か国は同地域の環境保全と持続可能な開発を目指すカルパチア条約(2006年発効)の締約国。EUの支援の下、チェコ、ハンガリー、スロバキア等における安全で環境に優しい道路・鉄道網の構築を促すTRANSGREENイニシアティブが推進されている。
会合では、高速道路上の動物の移動経路を保護する「緑の橋」や、野生生物の位置を記録するデータベース構築など、輸送に関する戦略的な行動計画が検討される。【国連環境計画】