一般財団法人環境イノベーション情報機構
フランス生物多様性庁など、英仏海峡のサケ科魚類の個体数減少に関する研究プロジェクトを開始
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2017.07.04 【情報源】フランス/2017.06.19 発表
フランス生物多様性庁(AfB)は、急激に減少している英仏海峡のサケ科魚類について、減少の原因究明を目指すプロジェクトを開始する。このプロジェクトはSAMARCHと呼ばれ、リーダー機関の狩猟鳥獣・野生生物保全トラスト(GWCT)や、AfB、エクセター大学など英仏の10機関によって5年間(2017〜2022年)の予定で実施される。サケ科魚類は、海峡沿岸や河川の生態系に大きな役割を果たす一方、釣りなどによる経済的価値も大きく年間12億ユーロに上る。しかしその個体数は1970年代から約70%も減少しているという。SAMARCHプロジェクトでは、両国それぞれ5つの河川のサケ科魚類について、DNA解析、長期の成長率調査等、生物学的・生態学的な調査によって減少原因を探り、今後の規制措置の改良を通じた管理向上を目指す。最終的には個体数の回復が期待されている。プロジェクト資金780万ユーロの大半(69%)はEUの欧州地域間協力プログラムInterregの一つ、英仏海峡プログラムから拠出される。【フランス生物多様性庁】