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環境ニュース[海外]

花粉媒介研究者ら、生態学的集約農業は花粉媒介者の減少を食い止めうると報告

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2017.04.12 【情報源】国連/2017.03.28 発表

 ハンガリー、アメリカなどの花粉媒介の研究者らが、集約的農業はミツバチなど花粉媒介者にとって大きな脅威だが、方法によっては逆に花粉媒介と持続可能な食料生産を支えることができるとする論文をEcology Letters誌に発表した。従来型の農業集約化は、自然の生息地を農地に転換し、植物と花粉媒介者から成る生物群集を損なう場合が多い。しかし農法を選び、間作、輪作、農地レベルでの多様化、農薬の使用削減など生態学的集約(生態学的プロセスを強化する農地管理方法)を実施することで、花粉媒介者の減少を防ぐことが可能だという。この論文は、2016年に発表された「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」の「花粉媒介者、花粉媒介及び食料生産に関するアセスメントレポート」を基に、土地利用・土地管理による花粉媒介者へのリスクをまとめ、花粉媒介問題に対する生態学的集約の可能性を評価した。アン・ラリゴーデリIPBES事務局長は、この論文を「農業が花粉媒介に及ぼす悪影響を減らそうとする政策決定者を助け、花粉媒介者を守る政策手段について新たな知見を提供するもの」と歓迎した。【生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム】

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