一般財団法人環境イノベーション情報機構
ラムサール条約、コハクチョウと湿地の保護のため意識啓発キャンペーンに協力
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2016.03.24 【情報源】国連/2016.03.11 発表
ラムサール条約は、イギリスの環境保全団体「水鳥・湿地トラスト(WWT)」の意識啓発キャンペーン「Flight of the Swans」(白鳥の渡り)に協力すると発表した。このキャンペーンでは、2016年秋にロシアのツンドラ地域からイギリスのグロスターシャー州(イングランド南西部)まで、4500マイルに及ぶコハクチョウの渡りのルートを、WWTのSacha Dench氏が約10週間をかけパラモーター(エンジン付きパラシュート)で飛び、ルート沿いの各地でハクチョウへの関心と保護を呼びかけるという。コハクチョウはロシアの北極圏で繁殖し、毎年ヨーロッパ北西部の越冬地へと移動する。渡りルートは15か国、約3500キロメートルに渡り、安全な避難場所としての多数の湿地のネットワークと人々の保護によって成り立っている。このコハクチョウの個体数が、過去15年間に40%も減少し懸念されている。Dench氏はハクチョウと同じスピードで飛行し、悪天候や安全な休憩地の不足など、鳥類と同様の試練を経験するという。キャンペーンチームはこの間、ルートに沿った11か国のラムサール登録湿地など主要な湿地を訪れるほか、国レベルの保全ワークショップ、野生生物保護イベント等にも関わる予定である。【ラムサール条約】