一般財団法人環境イノベーション情報機構
生物多様性条約の技術ワークショップ、気候変動と自然災害に対し生態系を考慮した対策が重要と結論
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2015.11.03 【情報源】国連/2015.10.21 発表
生物多様性条約(CBD)は、2015年9月28日から10月2日にかけて南アフリカで開催した技術ワークショップで、気候変動への適応及び自然災害リスク軽減のため、各国政府は生物多様性と生態系サービスを考慮した取組みを進めるべきであるとする結論がまとまったと発表した。ワークショップの結論は、気候変動による極端な気象等の頻度と激しさが増す中、その影響や危険からコミュニティを守る緩衝材としての生物多様性及び生態系サービスの重要性を指摘。生態系に基づく気候変動への適応策(EbA)や自然災害リスク軽減(Eco-DDR)は、生態系の持続的な管理・保全・再生を通して地域の回復力や適応力を高めるもので、所得創出や人の健康への貢献等により社会経済的な脆弱性も低減させるという。CBDは、2014年の締約国会議(COP12)での要望を受け、EbA及びEco-DDRに関連する事例等を収集し、報告書を作成している。今回のワークショップは、それに伴い、各国の代表や自治体、先住民らが参加し、さらなる情報共有と今後の見通しについて検討した。【生物多様性条約事務局】