一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、2020年までに生物多様性の減少を食い止めるには一層の取組が必要と報告
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2015.10.14 【情報源】EU/2015.10.02 発表
欧州委員会は、EU生物多様性戦略の進捗状況について評価を行い、多くの領域で進展は見られるものの目標達成には一層の取組みが必要とする中間レビュー結果を公表した。レビュー結果は、加盟国が自然保護関連法令を確実に実施するべきだと指摘している。また、生物多様性保全を農林漁業や地域開発、貿易政策等に効果的に組み入れる必要性や、改正共通農業政策(CAP)の国レベルでの実施方法の整備、保護地域だけではない陸海全体での自然資本の保全を着実に実施する必要性も指摘している。EUではすでに、農林漁業を含む幅広い分野に利益をもたらすEUグリーンインフラ戦略や、EU侵略的外来生物規則が設けられ、一部の施策が実行に移されている。国際レベルでも、EUは生物多様性保全に多額の資金を提供するなど、世界の生物多様性の減少を食い止めるため多大な貢献をしているという。レビューと同時に公表されたEU世論調査結果では、大多数が生物多様性減少による健康や福祉、長期的な経済発展への影響を危惧しているという結果が出た。【欧州委員会】