一般財団法人環境イノベーション情報機構
ビジネスのためのTEEB、自然資源の経済価値と保全を統合した経済モデルを要請
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2013.04.05 【情報源】国連/2013.03.22 発表
国連環境計画(UNEP)やG8が支持するTEEB(生態系と生物多様性の経済学)プログラムを企業ビジネスに応用する取組「ビジネスのためのTEEB連合」が、新たな研究報告書「Organisational Change for Natural Capital Management: Strategy and Implementation」(自然資本管理のための組織改革:戦略と実施)を発表した。これは、企業活動に不可欠な水や原材料、気候調節、水浄化など「生態系サービス」をもたらしている自然資本(資源と生態系)の評価と保全を、ビジネスモデルに組み込む自然資本管理(NCM)の必要性を示している。本報告書は、NCMに向け行動的・組織的変革に動き出した9つの産業部門の大手26企業から得たデータに基づいてまとめられた。報告書では主な結論として、・自然資本の計量と管理が遅れると、主要な原材料調達と競争優位の維持において大きなリスクが生じる。
・NCMの重要性を認識した企業は、資源の制約により今後3〜5年で深刻な影響が生じるとの予測から、今後3年以内にNCMを経営に組み込もうとしている。
・今後3〜5年で最も重要な自然資本リスクとなるのは、淡水、再生可能エネルギー、気候調節、繊維および食料、等を示している。【国連環境計画】