一般財団法人環境イノベーション情報機構
フランス、広がる粒子状物質(PM10)汚染に対策を強化
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2013.03.15 【情報源】フランス/2013.02.28 発表
フランスの環境・持続可能な開発・エネルギー省が公認大気質モニタリング協会(AASQA)の発表として伝えたところによると、フランスでは粒子状物質(PM10)汚染が悪化しており、多くの地域圏で大気中PM10濃度が「情報公表レベル」の50μg/m3を超え、ローヌ・アルプ地域圏では全域が「警戒レベル」の80μg/m3を超えたという。PM10は、短期的にも長期的にも健康に悪影響を及ぼすとされる。フランスでは既に国家粒子状物質計画が策定され、地域別大気保護計画も38の地域で策定が進められている。しかし後者については策定済みのところもあるものの、進捗は一様ではない。そのため、こうした基本的計画を補うものとして、関係地域圏では、補助暖房としての薪ストーブの使用禁止、微粒子除去装置を装備していないディーゼル車の利用低減、自動車走行スピードの低減などの緊急対策も呼びかけている。
さらに先月2013年2月6日には、大気質緊急計画が省際大気質委員会(CIQA)により発表された。この緊急計画では、大気汚染のひどい都市圏での交通手段や交通政策、住宅の暖房方法の再検討が打ち出されており、優先順位別に分類された38対策により、自治体参加のもと、輸送分野や暖房分野において規制措置やインセンティブ対策がとられる予定である。【フランス環境・持続可能な開発・エネルギー省】