一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、侵入外来種への対策に関する意見を募集
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2012.03.16 【情報源】EU/2012.02.29 発表
侵入外来種の問題への対策を検討中の欧州委員会は、新しい法的措置など効果的な対策を探るため、ウェブ上で意見を募集している。侵入外来種は自然の分布域外に導入されて急拡散し、生物多様性を脅かしている種である。これらは人の健康や経済にも深刻な悪影響を及ぼす可能性があり、自然資産に与える損失は最大で年間120億ユーロにのぼると試算されている。欧州で発見されている1万1000を超す外来種のうち10〜15%が侵入性となっているが、現行の予防措置は断片的で、リスクを大幅に軽減するには不十分である。そのため、欧州委員会は、生物多様性条約の指針に沿った3本柱(予防、早期発見と迅速な対応、悪影響を最小化する根絶・管理)に基づくアプローチを検討しており、このアプローチを現地の実情に合わせる方法、貿易制限や監視メカニズム、撲滅措置、損傷生態系の修復等の問題も含めて意見を求めている。意見公募は2012年4月12日までで、その結果は年内に出される提言に盛り込まれる予定である。【欧州委員会】