アメリカ連邦政府機関、環境正義の実施のため覚書に署名

【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2011.08.18 【情報源】アメリカ／2011.08.04 発表

　アメリカ連邦政府は2011年8月4日、過度な環境負荷や健康被害からすべての米国民を等しく保護するための対策を推進し、その成果についての年次報告を公開することを定めた、環境正義と大統領令12898号に関する覚書（EJMOU）に連邦各省庁が署名したと発表した。環境正義への取組みを続ける米政府の最新の対策である今回の覚書に向けては、昨年9月に関係各省庁が参加する作業部会が10数年ぶりに招集され、続く12月には全米から100名を超える環境正義推進者らが集まり公開討論会が開催された。EJMOUにはここで寄せられた大気汚染削減、生活環境の格差是正など地元を代表する意見も反映されている。
　この覚書が基盤としている1994年の大統領令12898号では、指定された各省庁が作業部会を設け、環境正義、特にマイノリティー市民や低所得者層が被る環境負荷改善のために協議することが要請されたていたが、今回の覚書では、参加省庁が拡大し、これまでの取り組みがより組織的で方向性を持ったものに改められるとともに、今後の省庁間の取り組みが円滑に行われるようロードマップも提示されている。【アメリカ環境保護庁（EPA）】