一般財団法人環境イノベーション情報機構
OECD、気候変動への対策には都市の役割が大として各種政策を提言
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2010.12.14 【情報源】その他/2010.12.01 発表
経済開発協力機構(OECD)は、気候変動への対策に対し、都市と自治体は一段と重要な役割を果たすべきだとする最新レポート『都市と気候変動』を発表した。都市部は世界のエネルギーの大半を消費し、世界の温室効果ガスもほとんどが都市部から排出される。また都市部は、温暖化や海水面の上昇、破壊的な暴風雨など、気候変動によるとされる事象の影響を受けやすく、2070年には、世界のGDPの9%を生み出す沿岸都市住民1億5000万人が、気候変動の影響を全面的に被るという。都市は環境問題の大きな要因ではあるが、エネルギーの圧倒的な消費者であるため、気候変動の解決には欠かせない担い手でもある。都市の政策決定者は、都市計画やエネルギー使用量を削減する政策、回復力のあるインフラを整備する政策などを用いて、未来の都市の再構築に直ちに着手すべきである。報告書では、エネルギー、住宅、都市計画、公共輸送その他、気候変動に対する都市の寄与を抑え、予測される影響に適応できるような政策分野での最善の実施方法を明らかにしているが、こうした地方レベルの取り組みには、都市や自治体のみでなく、政府のさまざまなレベルとの調整を図ることが必要であるとしている。【経済開発協力機構(OECD)】