一般財団法人環境イノベーション情報機構
遺伝子組換ビート 2つの除草剤耐性 重複事故
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2001.04.04 【情報源】イギリス/2000.10.10 発表
ドイツのバイオテクノロジー企業が、誤って、2つの除草剤に耐性を持つ遺伝子組換ビートを作り出してしまった。フランス・ドイツ系のバイオテクノロジー会社Avanteis Corp Science の下請けで研究を行っている KWS Saat AG社が、除草剤「Liberty」に耐性を持つ遺伝子組換ビートの栽培を実験していたところ、他の除草剤「Roundup」に耐性を持つ遺伝子組換種と他花受粉してしまった。
野外の場合には、除草剤耐性遺伝子が他の種に広がるおそれがある。こうした事後が起きると、除草剤耐性を持った植物に対抗するため、さらに新たな除草剤を使わなくてはならない。
ただし、同社は、今回の事故は実験室内で起きたもので、影響された種は全て破棄し、今後栽培することもないため、農家や消費者に影響はないとしている。同社は、この遺伝子組換ビートに関する実験を、ドイツ、イギリス、フランス、オランダなど9カ国で実施していた。【イギリス環境・運輸・地域省】