一般財団法人環境イノベーション情報機構
ケニヤ・マウ複合林の保全プロジェクトを開始
【地球環境 森林の減少】 【掲載日】2009.09.18 【情報源】国連/2009.09.09 発表
ケニヤのマウ複合林を保護するため、ケニヤ政府とUNEPによるプロジェクトが開始された。マウ複合林は、ケニヤの五大集水域の一つで、ケニア西部の主要河川の集水域となっており、同国や周辺地域に対して、河川流量のコントロールや洪水緩和、貯水、土壌浸食の減少、生物多様性、炭素隔離や貯留、微気候の調整といった恩恵をもたらしている。過去20年の間に、不法または無計画な定住や違法な伐採、持続可能でない農業による土地利用の変化、官から民への土地の所有権の移転により、10万7000ヘクタール、約25%を喪失した。
マウ森林の悪化は、エネルギー、観光、農業、水供給など生態系サービスによって支えられた主な経済部門に、年間数十億ケニヤ・シリングの損失をもたらすと推計される。
プロジェクトでは、[1]効果的な組織の枠組の創出、[2]マヌ複合林のための戦略的管理計画の策定、[3]普及啓発とコミュニティでの周知、[4]国境付近の調査と森林地籍の発行、[5]モニタリング・執行、[6]移住・再定住、[7]生活手段の支援・開発、[8]劣化した地域の回復・再植林、[9]民間分野への投資、[10]リソースの動員といった10項目の保全計画が立てられている。【UNEP】