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環境ニュース[海外]

EU GDPより優れた指標を模索

環境行政 行政資料】 【掲載日】2009.09.17 【情報源】EU/2009.09.08 発表

 欧州委員会は、9月8日に開催されたワークショップで、資源効率的な低炭素社会やグリーン成長に向けて政策の方向を変えていくために、GDP(国内総生産)を補足する方法を示すコミュニケーションペーパーを提示した。
 この文書で示された活動は、現在、経済活動を測定するのに最良とされるGDPを補完することで、成長の測定方法を改善することを目指すもの。資源効率性の高い低炭素経済へ移行する取り組みの一環として、欧州委員会では、2010年に包括的な環境指標のパイロット版を公表する予定である。
 欧州統計システムでは、環境会計をマクロ経済統計の標準として取り込み、実施していくという。
 GDPは福祉を測定することを意図しているものではなく、クリーンな環境、社会的連帯、人々の幸福感といった生活の質に不可欠な問題を取り上げてはいない。それ自体では、社会、環境を目的とする現代の政策立案には不十分である。
 今回の文書ではGDPを超えた、実用的な段階を示す活動として、以下の5点を提示。
●環境インデックスのパイロット版を2010年に提案し、環境政策及び保護の主要な分野における進捗を評価する。環境インデックスは、温室効果ガス排出、自然景観の喪失、大気汚染、水使用及び廃棄物分野が対象。
●環境・社会データの作成をより迅速に行う。主要な経済的数値は数週間で公表されているが、環境・社会関連のデータは、2、3年後に公表されている。欧州委員会は意思決定のためにリアルタイムな情報を創出することを目指す。
●社会・経済的な連帯について、政策をしっかりと定義できるような、配分と格差に関する正確な報告
●欧州委員会では欧州持続可能な発展スコアボードを開発し、環境の傾向を見極め、優れた取り組みのベンチマーキングを可能にする。このスコアボードでは既存の持続可能な発展指標をもとにする。
●欧州委員会は、環境・社会会計を加えて、GDPや国民経済計算を補完しようとしている。
【欧州委員会環境総局】

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