一般財団法人環境イノベーション情報機構
中国・四川大地震で被害 パンダ生息地を復興へ
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2008.10.27 【情報源】中国/2008.10.16 発表
中国・四川大地震で大きな被害を受けた、ジャイアントパンダの生息地を守ろうという呼びかけが、温家宝首相の目に留まり、ジャイアントパンダを救う取り組みを強化するよう政府機関や地方自治体に指示がなされた。この呼びかけは、中国科学院成都生物研究所のイン教授が行ったもの。生物多様性の研究に何年も従事しているイン教授によると、5月12日の四川大地震により、眉山やキョウライにある、ジャイアントパンダやキンシコウ、ターキンなどの絶滅危惧種の生息地が大きな被害を受けた。ジャイアントパンダの自然生息地の8.3%(約158ヘクタール)が失われ、四川省にある29カ所のジャイアントパンダ保護区のうち14カ所で大きな被害が出たという。
イン教授は、国の地震復興再建計画の中にジャイアントパンダの保護と生息地の回復を盛り込むこと、特定の地域をジャイアントパンダの基盤生息地に指定すること、ジャイアントパンダの回廊の回復を最優先すること、ジャイアントパンダの生息生態系に一層の注意を払うこと、竹の開花モニタリングを強化することなどを提案している。【中国科学院】