一般財団法人環境イノベーション情報機構
オーストラリア 地球温暖化防止コストはそれほどでもない?
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2008.10.08 【情報源】その他/2008.09.30 発表
オーストラリアが地球規模の気候変動対策の中で果たすべき役割を果たしても、そのコストは対処可能な範囲に収まる・・・とする報告書が、9月30日に公表された。これはオーストラリア政府の委託により、オーストラリア国立大学のロス・ガーナー教授が策定したもの。
ガーナー教授は、何も行動をとらなかった場合、先進国の中で、最大の被害を蒙る可能性があるのはオーストラリアだが、地球規模の温暖化防止策で最大の恩恵を受けるのもオーストラリアだろうと指摘。
京都議定書に続く枠組には、全ての主要経済国が参加する必要があると強調し、こうした枠組の中で、大気中のCO2濃度を550ppm以下とすることが合意された場合、オーストラリアの適正な負担分は、排出量を2000年レベルから、2020年までに10%、2050年までに80%削減することになるとした。より野心的にCO2濃度を450ppmとすることが合意された場合には、オーストラリアの適正な負担分は、排出量を2000年レベルから、2020年までに25%、2050年までに90%削減することになるとした。いずれの場合も、オーストラリア経済へのコストは、年間GDP増加額の0.1〜0.2%程度にとどまるという。
また、報告書は、オーストラリアの地球温暖化防止策の中核となる排出量取引制度を、2010年のできるだけ早い時期に確立するよう勧告している。【オーストラリア ガーナー気候変動レビュー事務局】
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