一般財団法人環境イノベーション情報機構
中国 上海:閔行区16ヶ所に緑色病院 医療汚染規制、資源とエネルギー節約
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2007.05.29 【情報源】中国/2006.10.11 発表
上海市閔行区は国家環境モデル区創建後、2003年に同区は国家エコ区目標を立て、生態建設「10大プロジェクト」を定めた。この中で「緑色病院」などグリーン建設は、その重要な構成部分であり、その基礎的プロジェクトである。同区衛生局は区内16ヶ所の病院では緑色病院創建活動を行い、全区で大きな反響があった。近年、緑色病院運動の成果をはっきりと見ることができる。
[1]医療汚染を効果的に抑制した。全区16病院は医療廃棄物の監督管理を強化し、管理責任を明確化し、関連の規則制度を制定した。医療用品の使用、廃棄、消毒、収集、保管、処分などに全過程管理を実施した。各病院は医療廃棄物専用の保管場所を設置し、目立つ表示を付け、専任者を配備して管理し、台帳と記録簿による記録を行った。医療廃水に対して、専任者が定期的に消毒とモニタリングを実行し、医療廃水は全て国家衛生基準と排出基準を満たし、各病院では使い捨て食器の使用を停止した。また石炭ボイラーを改造し、5ヶ所の病院では80万元を投じて古いボイラーをクリーン型ボイラーに改造した。
[2]病院環境が改善し、環境意識が高まった。全区各病院は緑化建設を強化し、緑化被覆率を30%以上にした。多くの病院は新築、改築、増築時にグリーン、環境保護、エコの理念を病院の規則、構造、建設に導入し、セン橋衛生病院、梅隴衛生病院は改築時に、各種の環境型建築材料を使用した。医者・看護士の環境意識を高めるため、自主的に環境保護の習慣を身につけるようにし、全区各病院は各々の実状を踏まえて、多様な環境宣伝活動を展開し、その結果、医者・看護士と病人が共に環境型製品を使用し、不要な電灯を切り、蛇口を閉じ、1kWhの電力や1滴の水を節約する良好な雰囲気となり、環境意識、参加意識が高まった。
[3]省エネ水準が絶えず高まる。全区各病院は様々な積極的で有効な措置を取り、病院の日常運営中の資源、エネルギー消費を低下させた。5ヶ所の病院では冷却水の循環利用を推進し、水使用量9トン/日前後を節約し、また病棟、通路、トイレ、会議室など3000余りの照明と夜間電灯を省エネ電灯に変え、毎月1500kWhを節電した。
虹橋衛生院は各エアコンに電気メーターを取り付け、電力消費額を決め、限度額を超えた部分は各部門と個人が負担するように規定したが、この措置で年間2000kWh余りを節電した。同衛生院は診察、入院、医療技術棟の100カ所の照明器具の省エネ改造により、電力使用量を6000kWhから1000kWhまで削減した。油燃焼ボイラーを撤去して太陽熱温水器を使用し、大量の油を節約した。上述の措置により衛生院の年間水道・電力・石炭費用が前年同期より4.82%低下した。また同区16病院は省エネ電灯2万510個を使い(総数の57.56%)、蛇口を2344個取り替え(総数の46.5%)、有効に資源とエネルギーを節約した。【中国環境報】