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環境ニュース[海外]

欧州環境閣僚理事会 気候変動対策、大気汚染戦略、生物多様性条約などについて議論

環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2006.03.22 【情報源】EU/2006.03.03 発表

 オーストリア議長国下では初めての欧州環境閣僚理事会が、3月9日、ベルギーのブリュッセルで開催される。この理事会では、気候変動など5つの主要な議題について結論に合意する他、5つの議題について議論を行う予定である。
 結論が予定されている事項は、以下の5項目。
気候変動:閣僚理事会は、EU内外での気候変動対策、さらに、気温の上昇を産業革命以前から最大2度以内に抑えるというEUの目標を達成するため、必要なステップを示す意向である。合意される「結論(案)」は、「2度以内」というEUの目標の達成に向け、今後の議論におけるEUの参加の基盤となる。また、第2段階に入った欧州気候変動プログラムの他、中国、インド及びロシア等との対話や技術協力、市場ベースの手段の地球規模での活用についても重要性を強調するものとなる。
●春のEU首脳会議(3月23、24日):経済成長及び雇用に関する「リスボンアジェンダ」の進捗状況を検討するものであるが、環境閣僚理事会としては、環境技術の開発、気候変動対策、生物多様性の減少に対する取組み、持続可能な生産・消費パターンへの移行、市場ベースの手法の活用を優先するようEU首脳に働きかける。
大気汚染戦略:この戦略は、2005年9月に欧州委員会から提案され、微粒子(PM2.5)の濃度に制限を設け、産業部門、運輸部門、発電所等に対策を要求するものである。環境閣僚理事会の「結論(案)」は、同戦略を歓迎するものの、必要な対策の重大性を指摘し、欧州委員会に対し、目標達成に向け、加盟国の支援策を提案するよう求める。
生物多様性条約・バイオセーフティ議定書:生物多様性条約締約国会議・カルタヘナ議定書締約国会合が3月下旬、ブラジルのクリチバで開催される。「結論(案)」は、2010年までに生物多様性の喪失を大幅に食い止め、地球規模での保護区のネットワークづくり(特に海洋への拡大)を進めることを改めて強調する。また、バイオセーフティについては、遺伝子組換作物の国際輸送の際の、文書上の要求事項について、最終的に確定するよう求める。また、特にリスクアセスメント分野における能力構築の役割について強調している。
POPs条約:5月にスイスのジュネーブで締約国会議が開催される。「結論(案)」では、同条約の効果的な実施を目指すEUの立場を確認し、特に、遵守メカニズム、禁止物質のリスト拡大に関する交渉の進展を望むとしている。
 また、今回の理事会ではEUの持続可能な開発戦略の見直し、廃棄物発生抑制及びリサイクルに関する分野別戦略、遺伝子組換体政策、自動車の排出ガス規制「Euro5」案について議論が交わされる。
 議長国としては最近提案された洪水指令に関する進捗状況についても、報告する意向である。【欧州委員会環境総局】

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