一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会 GM作物と非GM作物との共存について 報告書を公表
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2006.03.15 【情報源】EU/2006.02.24 発表
欧州委員会共同調査センターは、非遺伝子組換作物(非GM作物)の中に、非意図的かつ不可避に遺伝子組換作物(GM作物)が混入することを、農家がどのように削減することができるか示すケーススタディ集(報告書)を公表する。この報告書の目的は、EU域内において、これらの作物に関する共存措置の今後の立案及び実施を支援するため、科学的基盤のある参考資料を提供するものである。このケーススタディは、トウモロコシ、サトウダイコン、ワタについて、作物及び種子の生産を対象にしている。
報告書は、GM種子の存在につき異なる閾値の下で、欧州で非GM種子を生産するフィージビリティーについて分析した。この問題については、これまで行われてきた農場単位の分析にとどまらず、むしろ、欧州のランドスケープ、気候及び農業慣行に関するデータを用いるシュミレーションを通じて、地域レベルで検討した。
EUにより規定されている、穀物生産量の0.9%という閾値は、農業慣行を変更せず、または、変更するとしても僅かな変更で、実現することが可能である(種子について、GM種子の非意図的かつ不可避な混入率が0.5%を超えていない場合)。
また、GM種子の混入率0.5%以下での種子の生産も、現行の種子生産方法を変更することなく、または僅かな変更で実現できると考えられる。【欧州委員会環境総局】