一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU 鳥インフルエンザ対応で渡り鳥のモニタリングを強化へ
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2005.09.12 【情報源】EU/2005.08.25 発表
欧州委員会は、8月25日、EU25カ国の動物衛生の専門家を集め、アジア及びロシアのシベリアにおける鳥インフルエンザの状況とEUにおける対応について、検討を行った。専門家グループは、渡り鳥を介して、EU域内に鳥インフルエンザが持ち込まれる可能性について話し合ったが、渡り鳥の飛行ルートに関する知見に鑑み、地域によって差はあるものの、差し迫った危険性はほとんど無い、あるいは低いと結論付けた。
また、EUは、2003年から、家禽・野鳥のモニタリングを実施しているが、専門家グループは、これらの措置や、その後、毎年、調整されてきた措置についても見直しを行った。この結果、2005/06年のモニタリングプログラムに関し、感染リスクのありそうな飛行ルートに沿って、移動性水禽類のサンプリングを増やし、強化するよう勧告した。これを受け、欧州委員会は、EU加盟国に対して、モニタリングを強化するよう求め、また、こうした取組みへの資金を準備することを明らかにした。
なお、専門家グループは、ロシアでの鳥インフルエンザ発生を受けてオランダで予防的に実施されている、家禽の屋外飼育禁止措置については、やりすぎだとした。【欧州委員会】