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環境ニュース[海外]

粒子状物質に関する専門家レポートを公表

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2005.07.04 【情報源】イギリス/2005.06.16 発表

 政府の諮問機関である大気質専門家グループによって、報告書「イギリスにおける粒子状物質」が公表された。
 報告書によると、過去数十年にわたってイギリス全土での粒子状物質濃度は減少してきているものの、依然として高濃度の状態が続いており、国家目標を達成するためには一層の対策を講じる必要性がある。同報告書は、6月16日に大気汚染研究常設会議(IAPSC)において、グループの副代表でもあるロイ・ハリソン教授によって発表された。
 報告書の主な結論は、以下のとおり。
●粒子状物質に関する2005年の年間平均上限値(40マイクログラム/平方メートル)は、ほぼ全ての地域で達成されるだろうが、いくつかの地域、特にロンドンでは、35日の24時間平均値50マイクログラム/平方メートルという上限値を超えてしまうだろう。
●2010年までの暫定年間平均目標、指標上限値については、かなり超過してしまうと予測される。
●2005年の上限値を超える地域については行動計画が策定されているが、バックグラウンド値が高いため、粒子状物質の削減に大きな役割を果たすことにはならないだろう。
●化学物質モニタリングの強化など、モニタリング網の強化は、粒子状物質のモデリングの改善に役立つと思われる。
●道路沿いでは、道路交通が粒子状物質の主な排出源となっているが、都市部・地方部とも、バックグラウンド値の高いことが主な要因となっている。バックグラウンド値を削減することが、対策の主要な柱となるべきだ。
●結論として、一次粒子の発生と、二次粒子の前駆物質の発生の双方に対処する必要がある。また、既存の濃度ベースの上限値を補足する形で、平均的な曝露人口を削減するような追加的な規制について検討すべきだ。
【イギリス環境・食糧・地方事業省】

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