海岸保全施設の技術上の基準案への意見募集結果公表

【自然環境 その他(自然環境)】 【掲載日】2004.03.12 【情報源】国土交通省／2004.03.11 発表

　国土交通省と農林水産省は、平成１６年２月１６日から２７日まで実施していた、「海岸保全施設の技術上の基準を定める省令」案への意見募集結果を平成１６年３月１１日までにまとめ、公表した。
　平成１２年４月に施行された改正海岸法は、海岸の環境保全に対する認識の高まりを受け、従来からの法の目的「津波、高潮などの海岸災害からの防護」に加え、新たに「海岸環境の整備と保全」、「公衆の海岸の適正な利用」を追加。防護・環境・利用の調和のとれた総合的な海岸管理をめざしている。
　このことを踏まえ、「海岸保全施設の技術上の基準を定める省令」案は海岸保全施設のうち、堤防、突堤、護岸、胸壁、離岸堤、砂浜、消波堤、津波防波堤−−で海岸保全上必要とされる技術上の基準を定めている。
　公表内容によると、意見募集期間中８名から意見が寄せられた。
　意見には例えば、「生態系への影響を考慮した、海岸施設配置や海岸保全施設を造るために必要な基準を記述すべき」「景観を基準に記載すべき」などの内容があったが、これに対し、国土交通省と農林水産省では「この省令は定量的に検証可能な項目や現在確立されている技術的項目を具体的に定めるもので、実際の海岸保全施設整備時の海岸の環境保全方針は改正海岸法第１４条第２項に『形状、構造、位置は海岸環境の保全、土地の利用状況などを考慮して定める』と記されていることに基づき実施される」と答えている。【国土交通省，農林水産省】