一般財団法人環境イノベーション情報機構
15年度夏期全国星空継続観察で参加者募集開始
【環境学習 こどもの環境学習】 【掲載日】2003.07.11 【情報源】環境省/2003.07.11 発表
環境省は平成15年7月11日、全国星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク)の14年度冬期観察の結果と15年度夏期観察の実施計画を発表した。全国星空継続観察は、参加者に大気汚染や光害など大気環境問題への関心を高めてもらうことを目的に、昭和63年から毎年夏期と冬期に実施している星空観察。
15年1月21日から2月3日にかけて実施された14年度冬期観察では、全国344団体、延べ3,843人が参加し、肉眼による天の川の観察や双眼鏡による「すばる(プレアデス星団)」の観察などを行った。
このうち天の川の観察で高い高度にあるペルセウス座付近、中高度にあるふたご座付近、低高度のいっかくじゅう座付近−−の3地点の見え方を比較した結果では、高度が低いほど「夜空が明るくて天の川が見えない」という回答の割合が高くなり、地上に近いほど人工光の影響を受けていることが判明した。
また「すばる」の観察では規模の大きな都市ほど明るい星しか見えず、またあらゆる規模の都市で年々星が見えにくくなっていることが確認された。この傾向は小都市が最も顕著で以前は9等星以上が確認できたが、現在は8等星までしか確認できなくなっている。
観察ではさらに全国23地点の定点観察地で撮影したアルデバラン星を中心とする夜空のカラースライド写真から「夜空の明るさ」を求め、都市規模別の比較を実施。今回の結果では都市規模が小さくなるほど夜空が暗く星がよく見える傾向が引き続き読みとれたが、どの都市も夜空の明るさが横ばいか、明るさが増す傾向を示していた
なお15年度夏期観察は、15年7月19日から8月1日までを観察期間として実施する予定。参加については、都道府県・政令指定都市・中核市の大気環境担当部局などで受け付けている。【環境省】