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環境ニュース[国内]

平成21年の光化学オキシダント被害届出人数、910人に

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2010.01.25 【情報源】環境省/2010.01.22 発表

 環境省は都道府県からの報告をもとにまとめた、平成21年の光化学オキシダント注意報の発令状況と光化学大気汚染によると思われる被害届出状況を発表した。
 平成21年の光化学オキシダント注意報等※の発令状況は、発令都道府県数が28都府県、発令延日数が123日であり、平成20年(25都府県、144日)と比べて、発令都道府県数は増加したが、発令延日数は減少した。
 近年は発令地域が広域化する傾向にあり、平成21年は山形県と鹿児島県で観測史上初めて各1日の発令があったが、発令延日数としては、近年では低い水準となっている。また、警報の発令もなかった。
 発令延日数を都道府県別に見ると、埼玉県が14日で最も多く、次いで大阪府が13日、愛知県が9日となった。月別にみると5月の43日が最も多く、次いで6月と8月の30日、7月の16日の順であった。
 発令延日数は、気象条件等にも影響されるため年により増減するが、昼間の日最高1時間値の年平均値は、近年漸増傾向にある。因みに、平成21年の光化学オキシダント濃度の1時間値の最高値は、5月21日の群馬県桐生地域の0.183ppmであった。
 また、平成21年の光化学大気汚染によると思われる被害の届出は、12県で合計910人であり、平成20年(10県、400人)と比べ増加していた。
 今後の対策としては、光化学オキシダントの主な原因物質は窒素酸化物揮発性有機化合物VOC)であり、これらの削減対策を進めることが必要であり、また、近年、光化学オキシダント濃度の上昇要因の一つとして、大陸からの越境大気汚染の影響が指摘されていることから、平成22年度においては、夜間のオキシダント濃度上昇を含む濃度上昇の要因及びメカニズムを科学的に解明することなどを目的とした、光化学オキシダント対策のための検討会を実施するとともに、国際的なデータにも対応した、より信頼性の高い光化学オキシダントの常時監視を行うため、トレーサビリティを確保した精度管理体制を構築・維持するとしている。【環境省】

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