作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2026.07.29
光化学オキシダント
コウカガクオキシダント 【英】Photochemical Oxidant [略]Ox
解説
自動車や工場などから排出される窒素酸化物や炭化水素が太陽からの強い紫外線を受け光化学反応を起こして生成される酸化性物質(中性ヨウ化カリウム溶液からヨウ素を遊離するもので、二酸化窒素は除く)で、大気汚染物質の一種。具体的な物質としては、オゾン、パーオキシアセチルナイトレートなどがある。主成分であるオゾンは、短寿命気候汚染物質(SLCPs)として温室効果を示し、その放射強制力は二酸化炭素、メタンに次いで3番目に大きく、気候変動の観点でも対策が講じられている。
環境基本法に基づく環境基準では、1973年5月の設立以来の達成率がほぼ0%で推移してきた一方で、科学的知見が蓄積しているものの再評価がされてこなかったことなどを踏まえて、2025(令和7年)3月に環境大臣から中央環境審議会に見直しの諮問が行われ、同年12月の中央環境審議会答申を踏まえて、2026(令和8)年1月付け環境省告示第8号により改定された。健康影響の短期暴露影響に係る目標値が「8時間値0.07ppm以下」、植物影響も考慮した長期暴露影響に係る目標値が「日最高8時間値の年次平均値0.04ppm以下」と定められた。
なお、大気汚染防止法(1968)では第23条の緊急時の措置で、光化学オキシダントの注意報・警報の発令を規定している。注意報は、常時監視の測定データ及び気象条件からみて汚染が継続すると認められる場合に、都道府県知事が発令。年間の発令日数は、気象条件等に影響されて増減するものの、環境省が公表する毎年の発令状況を3年ごとの移動平均値の経年変化をみると、平成18年以降は減少傾向にあったのが、令和4年から令和6年にかけては増加した。さらに汚染状況が悪化して、人の健康や生活環境に重大な被害が生ずるような場合は、警報が発令される(同法第23条第2項)。近年は、平成17年の埼玉県での警報発令以降の発令実績はない。(2026年2月改訂)
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関連Webサイト
- 光化学大気汚染関係資料 -注意報等発令状況、被害届出状況-(環境省):https://www.env.go.jp/air/osen/photochemi.html
- 環境省大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」:https://soramame.env.go.jp/
- 大気汚染に係る環境基準(環境省):https://www.env.go.jp/kijun/taiki.html
- 環水大管発第 2601301 号(令和8年1月30日)「光化学オキシダントに係る環境基準の改定について(通知)」:https://www.env.go.jp/content/000373249.pdf