一般財団法人環境イノベーション情報機構
生物多様性を守る上での重要性が明らかに 里地里山調査・分析結果
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2001.10.10 【情報源】環境省/2001.10.10 発表
環境省では、平成13年度末に予定されている生物多様性国家戦略改定に向けて日本の里地里山の調査・分析結果中間報告を公表した。里地里山とは、都市域と原生的自然との中間に位置し、人間の働きかけを通じて環境が形成されてきた地域のこと。集落をとりまく二次林と、二次林と混在する農地、ため池、草原などで構成され、日本の国土の4割程度を占めている。
今回の調査で里地里山の中核部分である全国の二次林を分析した結果、日本の二次林は植生によりミズナラ林、コナラ林、アカマツ林、シイカシ萌芽林の4つのタイプに分類され、二次林と一口にいっても特性に応じて異なる取扱いが必要となることが明らかになった。
また、里地里山と野生生物の生息地との関係を分析した結果では、絶滅危惧種の生息集中地域の多くが里地里山であることがわかったほか、絶滅危惧種以外の身近な種についても生息地域の5割以上が里地里山にある場合が多いことなど、日本の生物多様性保全上の里地里山の重要性が明らかになった。 【環境省】