一般財団法人 環境イノベーション情報機構

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H教授の環境行政時評環境庁(当時)の職員から大学教授へと華麗な転身を果たしたH教授が、環境にかかわる内外のタイムリーなできごとを環境行政マンとして過ごしてきた経験に即して解説します。

No.052

Issued: 2007.05.10

第52講 独断と偏見のキューバ社会論

目次
統一地方選挙終わる
温家宝首相来日
温暖化・気候変動問題最新動向
安倍サンの「環境立国戦略」雑考
「拡大国内排出権取引制度」についての読者からのお便り
本時評がアカデミズムの世界に取り上げられる
今国会での話題
キューバ研修と環境研修のあり方をめぐって
独断と偏見のキューバ社会論

統一地方選挙終わる

Aさんセンセイ、統一地方選も終わりましたね。都知事選については、いろいろとおっしゃりたいこともあるんじゃないですか。

H教授(苦い顔で)いろんな人がいろんなことを言ってるからもういいよ。
それよりも滋賀県の県議会選挙で新幹線の栗東新駅【1】推進を公約にした自民党が惨敗し、少数野党に転落した。そこでこのままでは参院選も危ないとして、急遽新駅推進という方針を見直す方向で協議に入ったそうだ。

Aさんなんだ、節操がないじゃないですか。もっと頑張ればいいのに。


H教授選挙民の意向で簡単に方向転換するのが自民党のいい点でもある。昭和40年代半ばのシュトルム・ウント・ドランク(Sturm und Drang=独)──つまり公害国会その他の疾風怒濤の時代にも同じことが起きたんだ。
で、嘉田サン(滋賀県知事)は、脱ダムに関しては手ごわそうだとしていったん後退というか方針転換、当面は新駅の凍結一本に絞ったらしい。<一点突破・全面展開>を狙っているのかどうかは知らないが、なかなか巧妙な戦略ではある。

Aさんほかには?

H教授高知県の東洋町選挙も興味深い結果が出た。

Aさん高レベル核廃棄物処理場の立地調査に前町長が独断で公募【2】。それを批判されるや、いったん辞職して再出馬。町を二つに分ける選挙を展開したが、結果は惨敗。町民の意向は「核廃棄物処理場 NO!!」と出たんですね。

H教授うん、賢明な選択だとは思うけど、前町長の判断を簡単に批判して済む問題じゃない。切り捨てられる中山間地としては年10億円のカネは魅力的だったろうからねえ。前町長だって、彼なりに地域振興のことを考えたんだろう。
結果は、札束でホッペタをひっぱたかれることを潔しとしなかった住民の意向を示すことになったんだろうけど、じゃあ地域としてどう自立していくかということに答えが出たわけじゃない。
前町長の選択は、ある意味でボクら国民に問題を突きつけたと言えるだろう。そして、町を二分した選挙戦の後遺症は大きいだろう。そのことを、例えばカネのあまっている東京都民がどれだけ自分のこととして考えているか…。

Aさん全体として、今度の統一地方選の審判をどうみたらいいんですか。

H教授変えなきゃいけないことはわかっているけど、どう変えたらいいかがわからず、変えることへの不安がまだまだ大きいということを示したんじゃないかなあ。


温家宝首相来日

Aさんところで日中関係ですが、温家宝首相が来日【3】。ガス田の共同開発だとか中国の温暖化対策への技術協力だとか、前向きな話がいろいろ決まりましたね。タカ派だとかいう安倍サンの下馬評とは随分違うんじゃないですか。

H教授うん、だから国際情報解説家の田中宇氏なんかは、「米国の意向でやむなくそうさせられている。米国はアジアでの覇権を重荷だとして中国を主、日本を従としてアジアを任せる戦略で、在韓・在日米軍も縮小撤退を考えている。だからこそ自立した強力な軍隊を持たせるべく憲法改正への動きが急ピッチで進んでいる」などと言っている。
ま、どこまでホントかわからないけど、お隣の大国と協調するのはいいことで、中でも温暖化対策についての技術協力は喫緊の課題だと思うな。


温暖化・気候変動問題最新動向

Aさんその温暖化、気候変動問題ですが、IPCCの第二作業部会も4月に入ってから、第四次報告書の要約を発表しましたね。第三作業部会も近々第四次報告書を発表するそうですし【4】

H教授IPCCでは、第四次評価報告書(AR4)に向けた新体制を2002年4月の第19回総会で成立していて、各作業部会が連続的に報告書をまとめ、統合報告書に取りまとめることにしている。
3つの作業部会は、「自然科学的根拠(The Physical Science Basis)」について評価する第一作業部会(WGI)、「影響、適応、脆弱性(Impacts, Adaptation and Vulnerability)」について評価する第二作業部会(WGII)、「緩和策(Mitigation of Climate Change)」についての評価と横断的事項の方法論的側面の評価を行う第三作業部会(WGIII)だ。
「影響・適応・脆弱性」について論じる第二作業部会では相当の激論があったようだったが、すでに地球の自然環境は温暖化の影響を受けていて、それは人間社会にも影響を及ぼしていることを明確にした。第三次報告(TAR)の「影響は地域的・部分的に出始めた」という記述よりは明らかに影響が大きくなったことを示唆している。
そして、水不足が将来顕著になるだろうということ、全生物種の2割から3割が絶滅する可能性があること等々深刻な事態にあることを明記した。その上で、そういう悪影響はまず途上国が受けるだろうとしている。つまり加害者が先進国で被害者が途上国だという、加害―被害関係が明確なかつての産業公害型の構造と同じだ。
温度上昇はそういう各種の悪影響をもたらす一方で、2°C上昇するまでは潜在的食糧生産量は全体として増加し、それ以上になって減少に転じるという原案だったんだけど、2°Cは1〜3°Cと変更された。また気候変化による影響の損失が便益を上回る分水嶺は原案は2°Cだったが、それが2〜3°Cに修正された。まあ、この辺りはさまざまな国益も絡んで、揉めたところなんだろうなあ。
いずれにせよ従来の緩和策、すなわち排出抑制を強めるとともに、適応策の強化を打ち出したのも特徴だ。


Aさんで、それと時を同じくして、米国連邦最高裁の重大な判決が出ましたね。

H教授うん、連邦政府がCO2規制をしないのは違憲であると判決を出した。米国の自治体でもCO2規制をしようというところが続出しているみたいだし、愚かなイラク戦争のツケに苦しんでいるブッシュさんは任期中に大転向して、CO2の規制導入や京都議定書復帰を宣言するかも知れないなどという観測まで出だす始末だ。事実、訪米中の安倍サンとの共同声明でもGHG濃度の安定化を目指すとまで言い切った。

Aさん乾坤一擲の大勝負というわけですか。

H教授そうなればいいけど、ボクはやはり任期中は京都議定書復帰はムリだと思うな。最高裁判決も無視を決め込むんじゃないかな。日本の水俣病の判断基準みたいに。
ただ、次期大統領がオバマさんになるにしてもヒラリー夫人になるにしても、米国の政策大転換が起きるのは必至だと思う。


Aさん米国初の黒人系大統領か、初の女性大統領ってわけですね。いずれにせよ米国の歴史に新しい1ページが加えられそうですね。
でもその反面、お隣のカナダでは早々と京都議定書目標の達成は不可能との判断を明快にしました。

H教授カナダは日本と同じ90年比△6%が京都議定書の割当目標。だが実際には04年で90年比27%増加となっている。だから到底不可能と居直っちゃったんだろうな。その代わり2020年までには06年比で△20%にすると言ってるけど、それが達成されたとしても90年より相当に増えてしまう。まあ、正直といえば正直なんだろうけど、ちょっとねえ。

Aさん日本は達成可能だと、いまだに言ってますが…。

H教授現実には達成は困難だと思うから、達成不可能と言い切っちゃってもいいと思うけど、居直っちゃダメだな。ペナルティを受け入れ、ポスト京都議定書がどうなろうとも2020年とか2030年をターゲットにして、90年比2割とか3割カットといったよりハイレベルの目標を明示し、そのための政策手段を同時に明らかにするってのなら話は別だが。


安倍サンの「環境立国戦略」雑考

Aさんま、それはともかくとして、それとほとんど同時期に安倍サンの言い出した「環境立国戦略」の論点整理ペーパーが出されましたね【5】。読まれましたか?

H教授うん、環境省のホームページに出ている。そもそもが「立国戦略」というものと違うんじゃないかなあという思いが拭えなかった。中央環境審議会に26名の特別部会を設置。委員の意見をもとに事務局が案を取りまとめたものだと思うけど、そうなるとどうしても総花的になって、立国戦略、つまり日本が環境でメシを食うために何をしなきゃいけないかっていう具体的な戦略作りには向いてないと思う。
か強烈なカリスマが独断と偏見で処方箋を書くのでない限り、総花的になってしまい、抽象的なビジョンとそれに向けての定性的な方針だけしか書けないんじゃないかな。
だったらいっそのこと、コンペ方式にすると面白いと思うけどねえ。

Aさんそれはともかくビジョンとしてはどういうことを言ってるんですか。

H教授21世紀中に日本の目指す社会は、低炭素社会・自然共生社会・循環型社会であるべきだということのようだ。まあ、このことには異論はないし、産業界だって、経済官庁だって反対はしないだろう。
ただ、具体的なビジョンとして低炭素社会を言うなら、現在よりどの程度低炭素化させるのかってことぐらいは言わなきゃいけない。だけど、そうなると論点整理ペーパーを見る限りは、両論併記──つまりEUのような半分カットというような意見と、実現可能かどうかわからないことは言うべきでないという意見が併記されることになってしまう。
「立国」はともかくとして「戦略」というからには、じゃあポスト京都議定書の枠組みはどうするのか、国内排出権取引制度はどうするのか、環境税はどうするのか、という部分をクリアにしなければいけないけど、そうしたところはすべて両論併記になっている。
各省の合意を得てのビジョンなんて言ってたら、いつまで経ってもダメなような気がするなあ。

Aさんなんだか随分悲観的ですね。

H教授結局、呉越同舟なんだろうなあ。官邸や永田町とすれば、とにかく参院選挙に向けてPRできるようなものを作ればいいということだろう。だが環境省としてはこれになんとしてでも環境省の悲願──例えば将来社会は50%低炭素社会だといった定量的な事項や、EPR原則を明記したいだとか思うだろうし、各省としても自省でやりたいことを盛り込むとともに、やりたくないことはなんとか抽象的な美辞麗句で留めたいだろう。
結局は安倍さんのリーダーシップにかかってくるんだと思うんだけど、このまま行けば一見積極的だけど、何とでも読めそうな美辞麗句の羅列に終わりそうな予感がしないでもない。
例えば、自然共生社会を謳うなら、もはや人口が減少し出したんだから、新規の埋立やゴルフ場の原則禁止だとか、パンチのある政策を打ち出してほしいよ。でも、それにはよほど強力なトップのリーダーシップがないとダメだと思うよ。


Aさんセンセイは、何かご意見はありますか。

H教授さっき、「気候変動は待ったなし、しかもその影響はまず途上国に現れる」と言っただろう。一方じゃ、中国やインドなどが豊かになりたいと思うのは当然だし、そのために1人当たりのGHG(温室効果ガス)排出量を先進国と同レベルにしたっていいじゃないかと思うのも、これまた当然だろう。
たとえ先進国がGHG排出量を減らしたとしても、それ以上に中国やインドなどがGHG排出量を増やして、トータルではGHG排出量が増えるのも、当面は仕方がない。

Aさんそんなあ。じゃあ、どうすればいいと言うんですか。


H教授だからこそ、将来ビジョンが必要なんだ。途上国の目標は現在の先進国だ。現在の先進国は化石燃料起源のエネルギーをじゃぶじゃぶ消費して、豊かな社会を形成している。
だから途上国の目標とする先進国像をなんとしてでも変える。50年先には先進国では人口も減少するんだから、国全体では化石燃料起源のものは3分の1にすることを目標とし、エネルギーそのものの需要も大幅に減らすことを明言する。
つまり、将来の目標の上位概念はエネルギー総需要抑制社会にする。その具体化が低炭素社会であり、自然共生社会であり、循環型社会ということになる。

Aさんそのビジョンを実現させるための政策はどうなるんですか。全体主義国家はいやですよ。

H教授「毎年対前年比X%の化石燃料起源エネルギーのカット」という国家の大枠だけを決める。全体主義国家じゃないんだから、その制約内で思いっきり各自が豊かさを追求すればいいんだ。そうすれば50年先には2°C上昇で食い止め、安定化させることができるんじゃないかな。

Aさんでもそんなことができるんですか。

H教授直接的なカットがムリなら、それと同じ効果を生み出すような環境税なり、キャップを設けることを考えりゃいいんだ。2050年はGHG排出半減とか3分の1を大原則として打ち出す。そうしてこそ、本当のコーゾーカイカクだと思うけどなあ。

「拡大国内排出権取引制度」についての読者からのお便り


H教授ところでそれとも関連するんだけど、前講で「拡大国内排出権取引制度」って話したろう【6】

Aさん例の夢物語っていうか、得意の与太話ですね。

H教授キミ、「拡大ミティゲーション」のときにもそんなことを言ってたけど、読者の熱い支持の声が挙がったのを忘れたのか【7】

Aさんそりゃ、そうですけど…。

H教授今度も、熱心なお便りを3通もらったぞ。

私も最近そのようなものが出来ないかどうか考えていたところです。 愛知博以降EXPOマネーなるものの導入を幾つかの自治体が行っているようですが、私の知る限りでは、制度・ルールがあるだけで、全く市民運動になっていないように感じます。例えば、そのようなエコマネーを一種の排出権と見做しては如何かと考えています。
議定書を守るためには、悪の枢軸である家庭・第三次産業にメスを入れない限り、達成は不可能と思います。 ボトムアップの発想から、家庭−>自治会−>地方自治−>第一次産業(遊休地或いは休閑地での菜の花作りを行い、光合成をし、且菜種油搾取する)−>第二次産業(より一層の技術革新による省エネの推進)−>第三次産業(レジ袋等などのプラスティク製消耗品の削減)等の連鎖を考え、その間に拡大排出権を存在させ、市民運動化させる。・・との考えです。

ちょっとこれだけでは、ボクのアイデアとの関連が読めなかったけど、あとのはどうだい。

「拡大国内排出権取引制度」ですか。 “エイプリルフールだ”と冗談めかしていますが、これはなかなかすごいアイデアですね。 まあ、環境税や(拡大ではない)排出権取引の実現にさえ大きな抵抗がある中では、なかなか産業界の理解や納得を得るのは難しいかも知れませんが。
参加・実現したときにどんな旨味が見出せるのかという辺りがイメージできるように示せると、実現の芽も見えてくるのかも知れません。
全国一斉にというのが難しければ、特区制度でも利用して、ある範囲内でモデル的にやってみると、具体的なアイデアや課題が浮き彫りになるんでしょうね。 ぜひ、実現してほしいと思います。
最後の記事はグッドアイディア!
行政にも読んでいただきたいですね(一部の行政でこのような動きが感じられるかも)
Aさんの好意的痛めつけにめげない教授に拍手。

どうだい大好評じゃないか。

Aさんでも2〜3通じゃあねえ。それに「拡大ミティゲーション」のときだって、最後はSさんに面倒を見てもらったし、今度だって言いっぱなしに終わるんじゃないですか。

H教授(弱々しく)いいじゃないか。ラフなアイデアを出すだけでも、意味がないわけじゃないだろう。

Aさんでもセンセイの意見は、読者からの反応はあっても、アカデミズムの世界ではまったく取り上げられないですね。


本時評がアカデミズムの世界に取り上げられる

H教授そんなことはないぞ! 先日、J大学のO教授が「学術論文」で、この時評の第31講、つまりボクのアスベスト論【8】を取り上げてた。英文サマリーまで付いている論文だぜ。

Aさんへえー、ほんとですか。スゴイじゃないですか。ちゃんとした先生なんですよねえ。

H教授もちろんさ。マスコミでも売れっ子の博士で、環境社会政策学者。中国の環境政策がご専門の堂々たるキャリアをお持ちの先生だ。

Aさん(わくわく)で、どんなふうに取り上げられてたんですか?

H教授(苦りきった表情で)もうボロクソさ。ひどいこと言われちゃった。

Aさん…やっぱりねえ。どういうふうに書かれたんですか。

H教授直接この時評へお便りされたんじゃないから、紹介することは控えておこう。


Aさんあ、逃げた。で、センセイは自己批判されたんですか。

H教授自己批判か、懐かしいコトバだなあ。うーん、ただどんなエライ先生であっても、あの論文に対してだけは納得いかなかった。だから反論を書いた。

Aさんえー、冗談でしょう。横綱にふんどし担ぎが挑むようなものじゃないですか。

H教授こらこら、ひどい言われようだな。せめて、一寸の虫にも五分の魂と言ってくれ。でもねえ、頂門の一針ということだってある。言うべきことだけは言っておかなきゃ、精神衛生上よくないじゃないか。
それに反論しておかないと、ボクの読者でファンでもある多くの若い女性に顔向けできないからなあ。

Aさんセンセ、センセイ。心配しなくったって、そんな読者いないですって。
でも気になるなあ。なんて批判されたんですか。さわりだけでも教えてください。

H教授ボクはアスベスト規制の妨害者だとさ。誤読か誤解か思い込みか悪意かはわからないけど、そう非難されていて、しかも未だにアスベスト管理使用論者だそうだ。

Aさんえー、センセイが今でもアスベスト管理使用論者だって。そりゃあウソです。センセイが怒るのは当たり前ですね。

H教授まあ、ボクだけだったら何言われたって面倒くさいから反論なんてわざわざしようとは思わなかったろうが、ボクの後任者もいるし、それになによりも一所懸命頑張っていただいた検討会の先生方の名誉の問題だからな。
だから反論せずにはおれなかった。心ある読者にジャッジをお願いするとしよう。
O教授の論文(「アスベスト問題は何故こんなに深刻になったのか?―被害の拡大を食い止められなかった「深因」の考察 (試論)」は学術誌だけでなく、ホームページでも公表されている【9】
それに対するボクの反論は4月15日付けのブログだ【10】
読者のみなさん、よろしく審判のほどお願いします。


今国会での話題

H教授それから今国会では、前講で述べた温泉法改正が原案通り可決された【11】
自動車NOx・PM法改正も通ることが確実なんだけど、PM2.5のことも付帯決議に入っていて、環境省もPM2.5の環境基準制定に向け、検討会を立ち上げるそうだ。第49講のNHK報道はまんざらガセではなかったということになる【12】
ま、検討会、審議会、各省協議、与党との調整と来るから、そう簡単に数ヶ月で終わるとはいかないだろうけど。

Aさんあとは?

H教授環境配慮契約促進法も通過確実らしい。国や独立行政法人の電力や大型耐久財の購入、ESCO事業導入、庁舎・設備設計時における環境配慮を義務付けるということらしいんだけど、だったら環境関係の調査やモニタリングなども対象にしてほしいね。今のやり方は、明らかに安かろう悪かろうだからね。


キューバ研修と環境研修のあり方をめぐって

Aさんところで、センセイ、前講では先送りにしましたけど、キューバへは何しに行かれてたんですか?

H教授JICA(国際協力機構、旧・国際協力事業団)では、昔から途上国の役人や技術者を対象にした研修を行っていたんだけど、新たな試みとして6年前に国別特設研修というのをはじめた。その第1号がキューバだったんだ。


Aさん国別特設研修?

H教授うん、それまではいろんな途上国からの混成部隊で英語を用いた研修だったんだけど、一国を対象に毎年10人を5年間呼んで、その国の言葉で研修を始めることにしたんだ。

Aさんその第1号がキューバだったんですね。

H教授うーん、というよりキューバになんとか唾をつけておきたいということで、考え出したという方が正確じゃないかな。今のところ第2号が出てこないもんな。

Aさんどういうことですか。

H教授キューバは、米国がヘルムズ・バートン法などという稀代の悪法をつくって経済封鎖を行っている。国際法上からおかしいと国連でも再三非難されていて、日本も一応は反対している。なにしろ昨年の国連総会では米国非難決議に賛成183、反対はわずか4で、米国、イスラエルそれに米国の保護領のようなパラオ、マーシャル群島だけ、棄権が同じくミクロネシア1カ国。でも当然のごとく、ブッシュさんは馬耳東風。
それでも、日本は米国に遠慮して未だにキューバに対する本格的な援助ができないでいる。一方、冷戦構造崩壊以降はヨーロッパやカナダなどがキューバに相当の援助をしてきた。だから本格的な援助まではいかないにしても、ポスト・カストロのことを考えて、今のうちに唾をつけておきたいということなんじゃないかな。
そしてテーマが「環境」だったら、日米関係にも影響しないだろうということで、対象を環境マネジメントの研修ということにした。


Aさんそうか、カストロさんは先日大手術を受けられたですもんね。
もう80歳でしょう?

H教授うん。で、その研修の委託を受けたのが大阪にある財団法人のGEC(地球環境センター)。ここはUNEPの支援法人でJICAなどの委託で途上国からの研修生の研修などを行っている組織で、大阪府、大阪市と旧環境庁、そして外務省の肝入りで作られたんだ。
で、ボクは昔、環境庁の環境研修センター所長をしていたもので、研修のプロとして、研修プログラムをどうしたらいいかなどを議論する委員会の座長を引き受けさせられたんだ。

Aさん疑わしそうに)研修のプロ? ホントかな?

H教授(慌てて)ま、多少はそういうのもあったと思うよ。
本音のところは、事務局の言うことをちゃんと理解してくれる役人OB、それも顔見知りの奴がいいということになったのかも知れないけどね。

Aさんうん、それならわかります。でもセンセイ、スペイン語はおろか英語もできないくせに、よく受けられる気になりましたね。

H教授“窮鳥懐に入らずんば”ってやつだな。

Aさんまたわけのわからないことを。

H教授頼まれたらいやとは言えないだろう。それに、もし現地訪問ということになってもスペイン語圏だと通訳さんが付くだろうしね。
あと前講でも言った通り、やはりキューバという国自体にすごく興味があった。あんなちっぽけな国が隣の超大国から徹底的にイジメを受け続けているのに、ソ連が崩壊したのちも毅然とした対応をとっているなんて、すごいじゃないか。

Aさん要はキューバに行かせてもらえるかもしれないというので飛びついたんだ。
で、6年前、キューバに行かれたんですね。

H教授うん、研修の内容について合意を取り付けなきゃいけなかったからな。
行きしなにメキシコに寄ったんだけど、メキシコシティーではすさまじいクルマに閉口。それに較べてキューバはクルマは少ないし、ハバナの街はのんびりとしていて、貧しいけれど人々は平和そうだった。スラムもストリートチルドレンもない途上国なんてまずないんじゃないかなあ。別世界のようだった。
その帰りに乗り換えのためメキシコシティーで降りたときがちょうど9・11だった。おかげで何日も足止めを食らったから、よけい印象は強烈だった。

Aさんで、研修がはじまったわけですね。

H教授うん、ボクも講師を引き受けた。それで5年間が過ぎた。キューバ側からはもっと続けてほしいという要望があったし、ボクたちもそうしたかったんだけど、情勢が変わった。

Aさんえ? どうしたんですか。

H教授JICAのトップが緒方サンになった。緒方サンは高等難民弁務官だった。緒方サンは、JICA予算はもっとも貧しいアフリカにシフトすべきだとの強い意志をお持ちで、一方じゃあODA予算も減る一方。
結局、JICAの担当が要望を出していた研修経験者によるキューバ現地セミナーの予算は付かなかったようだし、キューバ政府から公式要請のあった研修の延長、つまり第2次キューバ研修計画も難しそうだ。
ただ、研修経験者による現地セミナーはJICAとGECの共催のつもりで、GECではすでに予算化していた。で、GECが試しにキューバ側に打診したところ、ぜひやってほしいとのことだったので、GEC単独で開催することにし、ボクも特別講演をやるということで連れて行ってもらうことになったわけだ。


Aさんじゃあ、JICAはノータッチだったんですか。

H教授いや、側面から援助してくれた。JICA専門員で世界を飛び回っておられるT先生も現地で落ち合って講演してくれることになったし、JICAメキシコの担当者も同行してくれた。

Aさんで、日本からはどなたが行ったんですか。

H教授ボクと同年輩のGECのTさんが団長。いやあ、この人は楽しい人だったなあ。そして日本語オンリーだったのはこの団長とボクの2人だけ。だから意気投合して…というか、いじけあって毎晩ボクの部屋で2人して飲んでいた。
そして事務担当として、GECの見目麗しい女性2人、そしてメキシコからは美貌の通訳さんも一緒だった。

Aさんちぇっ、鼻の下を伸ばしちゃって。
女性3名に取り囲まれたんですね。福の神というか女神3人に取り囲まれて──

H教授うん、うん(ニコニコ)。

Aさん…取り囲まれた貧乏神がどこへも逃げ出せなかったというわけだ。可哀想に。

H教授う、うるさい!

Aさんところで、キューバ側の反応はどうだったんですか。


H教授いやあ、熱烈大歓迎。どこへ行ってもかつての研修生が出てきて、日本の研修をこういうふうに生かしたって話を延々とされたし、急遽開催を決めた現地セミナーだったけど、20名ほどの研修生が参加、向こうの副大臣や環境庁長官まで出席され、おおいに盛り上がった。あんなに日本の研修が歓迎されたのは初めてだって、GECの人たちも感激していた。
ただねえ、熱心すぎて土日も遊びに行けなかった。ボクとしては前回はずうっとハバナだったから、今回はいろんなところに行けるかと思ったけど、結局はずうっとハバナで、2日間のセミナー以外の日は、ずうっと現場視察。それも前回行ったのとまったく同じところ、つまり研修経験者のいる環境関係の職場回りだけだったのが残念だったな。休日までその職場の長以下全員がボクらのために特別出勤するって言うんだから。

Aさん(無視して)キューバ側はもっとこの研修をもっと続けてほしかったんでしょうね。

H教授うん。正規に要請もしているしね。
で、ちょっと思ったことは日本の戦後の発展の一翼を担ったのは日本人の海外での研修じゃなかったかなということだ。1人が外国で研修を受けて帰ると、学んだことを自分の周りに広げ、それを聞いた人はまた周りに広げていく。そういうふうに海外での研修の成果があっという間に国内に広がっていった。それは多分、当時の日本社会の精神的風土に根ざしたものだったんだろうな。
今では日本が途上国の人たちを研修する立場になったわけだが、残念ながら途上国では必ずしもそうはなっていないようだ。途上国から来た研修生が日本で得た研修の成果はしばしば研修生個人の財産になってしまうことがあるようで、なかなかその国に広がるということにはならないようだ。
でも、キューバはまさに日本の昔と同じで、その成果を周りに広めようと一所懸命なんだよね。ひょっとするとそれは現代の日本ではもはや希薄になってしまったものかもしれない。

Aさんふうん、センセイは環境庁の環境研修センターにおられたんでしょう。そういう環境研修ってどの程度役に立ってるんですか。

H教授うん、環境研修センターの研修ってのは主として自治体や各省の出先機関の環境担当などを何十人か集めてする集団研修なんだ。専門のコース別で年間何十コースとやっているんだけど、1コース当たり、短いもので10日、長いものなら1ヶ月以上の合宿。
最新の技術や知識を習得できるって直接的な効果はもちろんのことなんだけど、同じような仕事上の悩みを抱えた連中の固い連帯ができる。「同じ釜の飯を食った仲間」ってわけだ。そうした何十人かが元の職場に戻った後も何か困ったときには電話やなんかで相談しあえる。それが一番大きい効果じゃないかと思う。
そういう横のつながりを持った全国に散らばるグループが毎年何十もでき、トータルではおそらく何千人となるだろう。その効果を定量的に測ることは不可能だけど、自治体の環境行政担当者同士のインフォーマルな連携を図る上できわめて大きい効果があったと思うよ。


Aさんキューバ研修も同じなんですか。

H教授と思うよ。各地や各省の環境行政を担当する毎年10人の横のつながりを持ったグループが5つ誕生した。それぞれのグループに同じ職場の人もいたりして、タテのつながりもできて、トータルで50人の層が誕生したわけだし、セミナーでは同窓会も作ることが決議されたんだ。

Aさん他の国の場合はそうはいかなかったんですね。

H教授今までは世界の途上国からバラバラに1人ずつ、10人やそこらを集めて研修してたんだけど、それが終わったあと、例えばGECがNET上で情報交換の場を作ったりしているんだけど、必ずしも十分に機能してないみたいだ。まして現地でセミナーを開催しようとしても、これまではうまく行かなかったみたいだ。

Aさんだとすると途上国研修のやり方も考えた方がいいですよね。

H教授うん、国別特設研修コースがもっとも効果的だと思うけど、それがダメならせめて地理的にも近く、似たような環境の状況にあり、同じコトバを話す数カ国から数名ずつ集めるような研修コースに改めた方がいいと思うな。


Aさんで、環境研修が具体的にキューバの環境改善にどの程度役に立ってるんですか。

H教授(渋い顔で)うーん、研修生をはじめ、環境関係者は一所懸命だし、それなりに効果はあるんだろうけど、やはり生産設備そのものがおっそろしく旧式の劣悪なものをだましだまし使っているような状況だし、モニタリング機器も圧倒的に不足しているからなあ。
例えばハバナ湾の汚濁問題の解決にしても牛歩の歩みで、抜本的な解決のメドは立っていない。
そんな中、環境研修だけでなく、日本からは特定課題に対応する専門家を派遣して、改善計画なども立案しているんだが、とにかくキューバ側には先立つものがないというのが、正直なところのようだ。

独断と偏見のキューバ社会論

Aさんなるほどねえ。で、キューバってそもそも、どんなところなんですか。

H教授米国の鼻先にある島国だ。面積は日本の3分の1ぐらい。ただ、山が少ないから平地面積だけでいうと日本と大差はない。人口は1100万人だから日本の10分の1ぐらいかな。
キューバ革命は1959年に起きた。海外からの支援もなく、キューバ共産党も出し抜いて、カストロやゲバラがバチスタ政権の圧政を倒したんだ。当初は別に反米じゃなかったんだけど、宗主国気取りの米国の卑劣で拙劣な対応が裏目に出て、結果的にはソ連陣営に押しやることになった。


Aさんじゃあ、ソ連崩壊後は大変だったんじゃないですか。

H教授うん、今でも大変さ。モノカルチャー体制で農産物をサトウキビに特化させて東側に輸出し、その見返りで東側陣営からの原油や生活必需品などを格安で輸入していたんだけど、それが止まってしまった。
で、一気に経済事情は悪化。やむなく循環型の有機農業に切り替え、自給体制をとるとともに、国民の生活も大幅な窮乏化をやむなくされた。

Aさんよくそれで体制が崩壊しなかったですね。

H教授うん、歯を食いしばってがんばり抜いた。その後、一定の制限下で自由化を導入。個人営業なども認めるようにしたし、国民にも外貨――以前はドルだったけど、今は外貨に対応するCUCという兌換ペソ――の保有・使用を認めるようになった。観光客の誘致にも力を入れ出し、外資を導入しての観光産業はキューバ第一の産業になりつつある。

Aさんじゃ、中国やベトナムと同じですね。

H教授いや、それが違うんだ。中国やベトナムと違い、土地や大きな生産手段の私有は、名目的にも実質的にも認めていないし、これからも認めないだろう。小金持ちはたくさんできたようだけど、大したカネの使い道がない。高級住宅だって買えない。だから格差は開いたとはいっても、たかが知れている。
自由化のおかげで、経済は上向きはじめたし、今じゃベネズエラのチャペス大統領のような信奉者も出てきて、ベネズエラから格安で原油を輸入し、多くの医師をベネズエラの貧民街に派遣するなどして、南米ではネオリベラル政策の展開で貧富の差が拡大するなか、キューバの魅力は増してきているようだ。各国でも反米派の力が増している。
環境問題でも昔から熱心な姿勢を示していた。92年のリオ・サミットでもカストロさんの熱弁は圧巻だったし、同年制定された新憲法では環境保全と持続可能な開発を謳い、環境担当組織の整備や環境アセスを導入、97年には新・環境法や国家環境戦略が制定された。
より貧しい国には身を削ってなけなしの援助をするなどして、一言で言えば、国際的にはキューバのソフトパワーはすごいものがある。


Aさんふうん、じゃあ公害や自然破壊などは総じて少ないんですね。

H教授さっきも言ったように、熱心だけど、抜本的な汚染対策をやろうにも米国の敵視政策、経済封鎖のなかで先立つものがない。だから環境基準や排出基準なども未だに準備中ということで、なかなか公布されない。そのためのモニタリング装置なども十分じゃないからなあ。だからいろんなところで環境問題が生じていて、苦慮しているようだ。
ただ、幸か不幸かクルマの数などは圧倒的に少ないから、途上国によくみられる首都での交通公害などは起きていない。動いているクルマは皆、とんでもない年代モノ。「もったいない」というコトバは今やキューバのためのものじゃないかな。
なにしろ「ヒッチハイクには応じるように」とのお触れも出ているらしいぜ。

Aさんふうん、やっぱり貧しいんだ。じゃ、今はカストロさんのカリスマ性でなんとか持っているかもしれないけど、そのあとはふつうの途上国になっちゃうんじゃないですか。

H教授うん、そう見ている人もいるようだけど、ボクはそうはならないような気がする。

Aさんどうしてですか。

H教授59年以前のバチスタ体制を覚えている老人層が健在だというのが一点。革命のおかげで、医療と教育では途上国のなかではピカイチで貧富の格差も著しく少ない。平均寿命も77歳、識字率だって98%と先進国にひけをとっていない。
基本物資の最低限の配給制度のおかげで飢え死にする人もいないし、スラムもない。
ボクらが会議に出てもいろんな色の人がいるし、男女比もほぼ半々。多分、人種差別や男女差別が世界でもっとも少ない国だろう。
こういうある意味で公正な社会を、今さらかつてのバチスタ時代には戻せないと思うよ。

Aさん

H教授先住民はスペイン統治時代に根絶やしにされた。だから奴隷の子孫の国なんだ。
そしてもうひとつ、社会主義国のなかではノメンクラツーラができなかった。これが体制維持のもうひとつの決定的な理由じゃないかと思う。

Aさんノメンクラツーラ?

H教授特権官僚層のことだ。他の社会主義国では、彼らは名目給料はともかくとして、庶民にない数々の特権――高級住宅、別荘、クルマ…――をいっぱい持っていて、実質的な貧富の差は大きかった。
でも、キューバでは実質的な政策決定者層にしても、そういう特権を持っていないみたいだし、万一そういう輩が出てきたとしても、下からのパワーでひっくり返せる仕組みのようなものがあるみたいだ。そういう意味では一党独裁とは言っても、ある種の下からの民主主義は機能しているようだ。

Aさん汚職はないんですか。社会主義国だけじゃなく、途上国では当たり前なんでしょう?

H教授それは途上国だけじゃないだろう。
キューバの日本大使館では、キューバでも小さな汚職はきっとあると思うと言っていた。だけど、こういう言い方がされるということはそれ自体汚職が極端に少ない社会だということを立証しているようなものじゃないかな。
つまり、キューバ社会の政策決定者層や政策実施者層には日本の江戸時代の「武士は食わねど高楊枝」みたいな心意気が息づいているんだと思うよ。ここのタガが外れない限り、カストロさん亡き後もそう簡単に体制は崩壊しないと思う。

Aさんセンセイ、随分キューバに入れ込んでるみたいですね。

H教授はは、ぼくの持論ではこれからの目指す社会は公正な社会であり、持続可能な社会だと思う。キューバは貧しいながら、その可能性を持った社会のひとつだと思うな。
医師や国営企業のトップとホテルのメイドさんのどちらの方が実入りがいいかわからないなんて国は、まずないだろう。

Aさんでもセンセイは2回キューバへ行っただけでしょう。それでキューバのことがわかるんですか。

H教授もちろん一旅人の無責任な感想というか、独断と偏見のキューバ観にしかすぎない。わからないこともいっぱいあるしね。
例えば、国民の家財道具や電化製品がどの程度のものかわからない。外国人はCUCという兌換ペソしか使えない。一般の国民は給料はふつうのペソで、それぞれ使える店が決まっている。だけどボクはふつうのペソが使える商店やマーケットを知らないし、ハバナの街でもわからなかった。だいたい他の途上国と違って商店が極端に少ないんだ。
庶民はどこで買い物をしているのか、CUCをどうやって手に入れているのかもよくわからない。
CUCとペソは公定比率では1:1だろうけど、実際には1:25だって話もあるから、経済指標もどう読めばいいのかわからない。だけど、みな表情は明るい。謎の国だよねえ。

Aさんそれでもセンセイはキューバが好きなんだ。

H教授うん、青年期のボクにとってのシンボリックな存在は、ゲバラだったんだ。

Aさんで、今のセンセイはデバラ(出腹)で、メタボリック熟年なんですね。


注釈

【1】栗東新駅
【2】高レベル核廃棄物処分場の立地調査応募
【3】温家宝首相来
【4】IPCC第4次評価報告書(AR4)と作業部会報告書
【5】21世紀環境立国戦略
【6】拡大国内排出権取引制度
【7】拡大ミティゲーション
【8】キョージュのアスベスト論
【9】大学のO教授の論文
【10】O教授に対するHキョージュの反論
【11】温泉法改正
【12】PM2.5環境基準制定等に関するNHK報道
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(平成19年5月2日執筆、同年同月7日編集了)
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