一般財団法人環境イノベーション情報機構
エコチャレンジャー 環境問題にチャレンジするトップリーダーの方々との、ホットな話題についてのインタビューコーナーです。

No.084

Issued: 2018.12.20

第84回 東京大学サステナビリティ学連携研究機構の住明正特任教授に聞く、気象学から見た地球温暖化と“異常気象”(気象の極端現象)との関連

住明正(すみ あきまさ)さん

実施日時:平成30年11月29日(木)11時〜
聞き手:一般財団法人環境イノベーション情報機構 理事長 大塚柳太郎
ゲスト: 住 明正(すみ あきまさ)さん

  • 2018年、国立環境研究所理事長を任期満了につき退職。同年、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構 特任教授。
  • 専門分野は気象学、気候力学。地球温暖化問題に取り組んでいる。
  • 主な著書は、『地球惑星科学』(編著、岩波書店)、『実践!体験!みんなでストップ温暖化〈1〉調べて発表!温暖化のしくみ』(学研教育出版)、『温室効果ガス貯留・固定と社会システム』(共著、コロナ社)、『気候変動がわかる気象学やりなおしサイエンス講座』(NTT出版)、『地球環境とわたしたちの暮らし』(監修、実業之日本社)、『さらに進む地球温暖化』(ウエッジ選書)、『大気大循環モデル、本音で話そう地球温暖化』(丸善)、『地球温暖化問題とは何か、理科総合B 第3編』(数研出版)、『エルニーニョと地球温暖化』(オーム社)、『考えよう地球環境(全7巻)』(ポプラ社)、『科学に基づく政治交渉の重要性、第1章、地球温暖化問題の再検証』(東洋経済新報社)、『地球史が語る近未来の環境、第4章気候の近未来予測』(東大出版社)など、他に共著書多数。
  • 1983年日本気象学会山本賞「冬季モンスーンの大規模な特徴の研究」、1994年日本気象学会藤原賞「熱帯大気・海洋系の相互作用の研究」、2005年日経地球環境技術賞。カリフォルニア大学デービス校での在外研究経験あり。
目次
「異常気象」は、世界的には“Extreme Events”、直訳すると「極端現象」と呼ばれる
今の考え方では観測データを金科玉条にしているが、その歴史はたかだか50年から100年に過ぎない
「異常気象」と「温暖化」の関連性
防災は社会的に合意されやすいが、堤防などの増強だけではもはや対応できなくなっている
今ある既得権を放せというと抵抗するけど、新しい儲けの半分を環境保全に出せということなら受け入れられると思う

「異常気象」は、世界的には“Extreme Events”、直訳すると「極端現象」と呼ばれる

大塚理事長(以下、大塚)― 本日は、気象学、気候力学が専門で、長年にわたり地球温暖化をはじめとする環境問題に取り組まれ、中央環境審議会や気候変動長期戦略懇談会の委員などもお務めの住明正さんにお出ましいただきました。現在は東京大学サステイナビリティ学連携研究機構の特任教授をされています。
近年、「異常気象」という言葉を頻繁に耳にしますし、さまざまな「気象災害」も増加していて、その主たる原因として地球温暖化があげられています。このような状況の中で、私たちは「異常」とも表現される気候あるいは気象の変化をどのように理解すればよいのか、そしてどのように振る舞うのがよいのかなどについて、お考えを伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

住さん― 「異常気象」は当初マスコミ用語だったと聞いています。新聞記者が使って、それから使われ始めたということのようです。気象庁は、「30年に1回起きるような現象」という意味で使っていますが、世界的に見るとあまり適切な表現ではないと言えます。

大塚― 世界ではどう表現されているのですか?

住さん― 世界的には、エキストリームイベンツ(Extreme Events)、直訳すると「極端現象」。
日本人は、正常な状態を好む雰囲気がとても強いでしょう。「異常」という言葉の裏には、「正常」があるという想いを持っているのです。これは日本人が陥りやすいところで、例えば、安定した毎日が普通で、変化が起きることに対しては、本来起きてはいけないことというイメージを持つわけです。でもそれは、本当は間違っています。自然というのは、元来、多様なことが起こるのが普通なのです。
そうしたことから、それほどは起きないという意味で、「極端現象」とか「非常に発生頻度の低い現象」という言い方をした方がいいのではないかと僕は思いますが、気象庁はいったん普及したこの言葉を使い続けています。英語では、すべて「エキストリームイベンツ」ですよ。

大塚― そうですよね。アブノーマルとは言わないですよね。

住さん― アブノーマルという言葉は、たぶんものすごく強い言葉です。


今の考え方では観測データを金科玉条にしているが、その歴史はたかだか50年から100年に過ぎない

大塚― 住さんが言われたように、「異常気象」という表現が使われてしまっているのは事実です。それがよいかどうかは別にして、確かに──今年もそうでしたが──、近年になって世界の多くの地域で最高気温が更新されるなど、「極端な高温」が増える傾向にあるように思います。このような傾向について、科学的にはどう判断されますか? そしてもし増加傾向があるとすれば、その原因はどのように考えればいいのでしょう。

住さん― 世界でも多く観測されていますし、日本でも、今年の夏は非常に暑かったと思います。日本全体で暑かったというのは、データでも確かだし、これは間違いありません。最近のカリフォルニア州の山火事でも、温暖化の影響が出てきていると、僕は思います。
こうした状況が温暖化の影響か否かをどうやって確認するかというと、気候モデルを使うのです。現実に観測されている海面水温などは、温暖化の影響が入ってどんどん変わってきています。そういう変化傾向を差し引いて、温暖化の影響を受けていないであろう海面水温を与えて、気候モデルを用いてシミュレーションを行います。そうすると、今年の夏のような高温現象は計算されませんので、今年観測されたような猛暑には温暖化の影響が効いてきていると推定するのです。もちろん全部が温暖化の影響ということではないんですが。

大塚― IPCCのAR5【1】でもかなり具体的に数値を出していましたし、マスコミでも「何十年に1回」とよく言いますよね。この「何十年に1回」というのは、科学的にはなかなか検証しにくいのではないかと思うのですが、いかがですか? トレンドの方は、ある範囲から外れる確率などとして表現することもできると思うのですが。

住さん― 雨に関して言うと、非常に短時間の現象なので、例えば“ものすごい豪雨”が過去になかったかといえば、あったわけです。だけど、その場所ではあまりなかったので、こうした表現は、ある種の警告の意味で使われています。ある程度の広い地域をとってみれば、明らかに強い雨が降るようになってきたということが、統計的に明らかになっています。

大塚― それはそうなのでしょうけど、「頻度」というのがわかりやすそうに見えて、なかなか科学的に検証するのは難しいので、多くの人々に対して、どのように説明するのがいいのかということだと思います。何かが起きているのは確からしいということは言えるのでしょうけど。

住さん― 頻度というのは統計に基づく表現なので、地域ごとにヒストグラム(頻度分布)を作れば、頻度が表されます。そうすると、同じ場所でそれほど強い雨が何度も降っているわけではないのです。ただ、現在は情報の普及が急速に発達したことで、別の場所で起きたことでもすぐに知ることができます。あちこちで降っているため、結果的に毎年起きているように感じるのだと思います。
局地的な観測データがなかったこともありますけど、いろいろなデータを比べてみると、やはり一般に増えたことは確かだと思いますし、それは間違ってないのではないでしょうか。
ただ、今の考え方では観測データを金科玉条にしていますが、日本全域の降水量などの気象のデータなどがそろっているのは、たかだか50年から100年に過ぎないわけです。
もともと天気の変化全体は統計的な確率に基づいて表現できる現象なのですから、「観測」というのはその中の1つのサンプルと考えられます。起こりうる可能性の一つが実現したと考えるべきです。観測されたということは、現実に起きたこととして正しいのですが、それから母集団全体のことを推定するには、50年や100年のデータでは短すぎるのです。
だから、今はモデルを使うことで、標本数も増やしていって、数千年のシミュレーションのデータを用いて、例えば100年に1回の豪雨などを推定するようにしています。現実の観測データなどとも割とよく合致する状況になっているのです。

大塚― そうですね。表現するときには、100年に1回とか50年に1回という離散数で表すわけですね。

住さん― それが現在のもっとも画期的なことだと思います。モデルがいろいろと発達して、数値シミュレーションの結果と観測とを結合して、全体を見ることができるのです。
例えば、一昨年、太平洋側から北海道に台風が上陸した例があり、「異常なことが起きた」と騒がれたことがありましたよね。これまで観測されたことがなかったというのは確かですけど、ただそれは1950年からの観測では見られなかったというだけなんです。
僕らがやった5000年ぐらいの計算結果からみると、100年に1−2回はそういうことも起きているわけです。だからそこは注意が必要で、これまでの数十年間の観測では見つからなかっただけで、気候という普遍的な観点に立てば、何百年という時間スケールの中では過去にも起こり得たことだし、将来的にも起こり得るのです。

全国の1時間降水量50mm以上の年間発生回数の経年変化(1976〜2017年)
[拡大図]

全国の1時間降水量80mm以上の年間発生回数の経年変化(1976〜2017年)
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※棒グラフ(緑)は各年の年間発生回数を示す
(全国のアメダスによる観測値を1000地点あたりに換算した値)。
直線(赤)は長期変化傾向(この期間の平均的な変化傾向)を示す。
出典:気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html


「異常気象」と「温暖化」の関連性

大塚― こうした現象と地球温暖化の関連についてお聞きしたいと思います。さすがに「温暖化」と言っているので、気温との関連性は高いと思うのですが、それ以外の気候要素である風や降雨についても、いろいろなことがこの数年、かなりの頻度で起きているという気がします。個々の現象の原因は千差万別だと思うのですが、全体に共通する傾向として、本当に温暖化が関係しているのかなど、その辺についてはどう考えるのが現段階では妥当なのでしょうか。

住さん― いろいろと起きていることに関して、温暖化が絡んでいると考えるのが普通です。ただ、温暖化の影響は、もともと自然が持っている変動度を強化するということであって、温暖化によって何か違ったことが起きるというわけではないんです。

大塚― それはそうですが、お聞きしたいのは、もう少しシンプルな質問です。気温は温暖化と関連が深いのですが、風や雨とも関係するのですか?

住さん― 風にしても、温度差による圧力で起きるものですから、関係はしますよね。

大塚― そうすると、気候要素のほとんどのことは──地震などは別にして──、かなり温暖化との相関があると考えてよいわけですね。

住さん― ものすごく大雑把に言えば、気温が上がっていくということは、気候全体のシステムのエネルギーレベルが上がっていくことです。一方、風が強いというのはローカルな現象なので、全球的に強く吹くわけではないんです。空間のスケールが違うので、発生状況も違うということになるのです。

大塚― 気象学、気候力学をご専門とする立場からすると、単純化して説明するのは正確性を欠くかもしれませんが、「つながっている」と言えるのでしょうか。

住さん― 結局、気象の在り方に極端にメリハリがつくような方向に変化してゆくというのが大雑把な答えです。ただ、何十年の平均として考えることが重要です。毎年、毎年の天候は、いろいろな形がとりえます。すごく暖かくなっているところに寒気が降りてくれば、その後は自然のプロセスで変化が起き、積乱雲が発達した後に竜巻が起きるというのは、ごくごく当たり前のことなのです。
そういう状況が起こりやすくなるということだけで、現象自体は、これまでも普通に起きていたことです。

大塚― ちょうど2年前になりますが、エコチャレンジャーのインタビューで、住さんが共同研究などをなされていた木本昌秀さんにお話を伺いました【2】。木本さんはわかりやすく説明してくれて、先ほどから話の出ているイベントアトリビューション【3】もある程度は立証されつつあると言われたと思います。

住さん― 水文学の研究グループが対象にする河川の流量のシミュレーションの結果などと比べると、気候現象に関するシミュレーションの結果がピタリと当たることはないとしても、当たることが多くなったといえると思います。その際、ある程度の空間スケールが必要になるわけで、温度はもともと大きなスケールですから問題ないんだけど、小さな空間スケールで起きる局所的な雨は扱いにくいわけです。
一方で、ある面積全体で平均した雨の頻度や雨量としてみれば、ある程度の精度を持つ結果は出ていて、その結果からいうと、地球温暖化の影響は出ているといえます。そして、豪雨の頻度が増えてくることもわかっています。豪雨は特に大きな災害を引き起こすから社会的な関心も高いわけです。


防災は社会的に合意されやすいが、堤防などの増強だけではもはや対応できなくなっている

大塚― ちょうどその話に移りたいと思っていました。気象災害は現在の大関心事です。

住さん― 今の考え方は、リスク管理が主流なので、リスク情報から被害額を推定して、それを防ぐためのコストを評価するという論理で考える方向になっているんですね。

大塚― 結局、リスクというのは多くの場合金額に換算されますよね。そのこと自体も気にはなるのですが、今は置いておき、ミティゲーション(緩和)とアダプテーション(適応)との関係【4】からみれば、リスク管理は、いかにアダプテーションに本気で取り組むかだと思うのですが、その辺りについて、住さんはどうお考えですか?

住さん― 取り組んでいくしかないと思いますよ。東日本大震災の時を見てわかるように、プランB(非常時用のプラン)があれば効果的なのだと思います。普段から意識したくはないとしても、プランBを普段から考えていくということは重要だと思うのです。
今の考え方の中には、ミティゲーションはもちろんやらざるを得ないんだけど、すぐには効かないので、ある程度のところは温暖化の影響をしのいでいかざるを得ない、ということがあると思います。しのぐのに有効なのは、アダプテーションになるわけです。

アダプテーション(適応策)とミティゲーション(緩和策)の関係。どちらか一方だけで十分というものではなく、統合的に行うことで効果的に実施できる。(出典:環境省環境研究総合推進費S8資料)
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ハザード、曝露、脆弱性とリスクの関係を表す概念図(IPCC,2014に基づき作成)
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大塚― アダプテーションを考える上で、平均的な気温のレベルが上がっていって、例えば農作物などに影響するということと、今日のテーマである「異常」というか「とんでもないことが起きる」こととは、違う対応をせざるを得ないのですよね。

住さん― 違いますね。平均的に温度が上がっていくということは、それほど直接的に人の生活には影響しないのです。もう一段階、何かの現象が入ってきたときに、人への影響が出るのです。現在の我々は、複雑な社会システムの中で生きています。タイの洪水の例でみられるように、豪雨・洪水などの影響がグローバルな供給網を通して我々の生活に影響を及ぼします。

大塚― ただ、今、日本でアダプテーションに取り組んでいるのは、この平均的なレベルが上がることへの対応の方を手掛けているようにも思えますが。

住さん― それが、一番精度が高いことですし、やはり自然災害は影響が大きいんですね。そして、平均的なことが上がることで、自然災害も変わっていきます。
防災は、割と社会的に合意されやすいんですよ。危ないということは皆さんわかっていますから。
ただ、堤防などの増強だけではもはや対応できなくなってきています。例えば、内水氾濫で堤防が決壊しなくても、強い雨が降って水が溜まって、すごい洪水が起きています。排水系がついていけなくなってきているわけです。そうすると、どう考えても都市計画や地域開発に関わらざるを得ませんよね。
今の日本の社会は、明らかに少子高齢化が進行していきます。日本中で土地は余るし、空き家はものすごく増えてくるわけです。そうした中で、何とかして日本全体の新しい社会の姿を再構築せざるを得ないのです。そのときに考えるべき要因として、気候変動を入れるのが絶対に不可欠だと僕は思っています。

大塚― そこが一番の本丸ですね。住さんが先ほどから言われている、ロングタームで見た場合のリスク管理になるわけですね。

住さん― だけど、前後に既得権が絡んでいるので、結局は、総論賛成・各論反対になる。

大塚― 実現の可能性については、既得権益者も関係すると思いますが、気象学者の立場から最重要と考えておられるポイントはどのようなことでしょう。

住さん― 今の日本で考えれば、僕はやはり水害だと思います。都市域の災害対策と僻地の災害対策では違うから一概には括れないんだけど、森林や流域圏は大事な概念であることは間違いないでしょう。堤防ばかりあってもダメなので、ある程度の遊水地は作っていかざるを得ないですし、生態系保全を考えても、手を付ける時期に来ていると思うんですね。これまで、堤防を造り、河道を固定して、河川敷などを宅地や農地に変えてきたツケがまわってきていることは確かだからです。



大塚― そうですね。そういう方向で、問題点が顕在化しているという感じでしょうか。

住さん― 物事は、ジワジワ変わっていっていると思うんですよ。

大塚― 確かに、10年前とは大違いですよね。

住さん― 例えば、LEDの普及は画期的なんですよね。あっという間に普及して、白熱灯は製造中止ですからね。あのように、世の中って変わっていくんです。
タバコだって、ものすごい勢いで禁煙が進んでいるわけでしょう。だから、世の中の流れというのは、大変そうだけど、変わりつつあるし、変わっていくから、そこはあまり絶望しない方がいいと思うんですよ。


今ある既得権を放せというと抵抗するけど、新しい儲けの半分を環境保全に出せということなら受け入れられると思う

大塚― 今のお話と関係するかもしれませんが、最後に、EICネットの読者の皆さまに対し、住さんの個人的なメッセージをいただきたいと思います。

住さん― 僕はやはり、将来、現在の「欲望にあふれる」資本主義社会に代わるような新しい社会の構図を作ることが大事だと思うんですよ。これだけ格差が広がっていくというのは、やはりダメですよね。その中で、日本という国がどういう立ち位置を示すかというところはなかなか難しいと思うけど、考えていかざるを得ないんじゃないかなと思いますね。
日本人は、旗印を声高に叫んで現実は知らないというような人と、現実ばかり見て理想を語らない人と、両極端に分かれるんじゃないかですか。だから、旗は高く、かつ具体的に現実的なことを考えられるようなことが必要なんだと思いますね。

大塚― 具体的には、どうすればいいでしょう。

住さん― 建て前は建て前としてやっぱり守っておかないと、どんどん下品になっていきます。しかし、現実を無視するとうまく動きません。今ある既得権を放せというと誰でも抵抗するんです。だけど、新しい儲け口ができたときに、所得が増えるんだから、増えた分の半分は環境保全に出しなさいといえば、満足してもらえるわけです。そういう方向でやっていかざるを得ないんじゃないかなという気がしますね。

大塚― 賢いオルタナティブをつくるということですね。どうもありがとうございました。

東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授の住明正さん(左)と、一般財団法人環境イノベーション情報機構 理事長の大塚柳太郎(右)


注釈

【1】AR5
気候変動に関するIPCCの最新の科学的知見をまとめた5回目の報告書。2013年9月から2014年4月までに第一部会(自然科学的根拠)から第三部会(気候変動の緩和策)まで個別の報告書が逐次出され、2014年11月に最後の統合報告書が出された。
環境用語「IPCC第5次評価報告書」
【2】木本昌秀さんへのインタビュー
エコチャレンジャー(第60回)「東京大学大気海洋研究所・木本昌秀教授に聞く、異常気象のメカニズム、そして地球温暖化との関係」
【3】イベントアトリビューション
気象システムに対する外力は自然強制と温室効果ガスの変動のような人為強制が考えられるが、モデルを用いた実験などで、個別異常事象についての人為の影響を定量的に評価(アトリビューション)することをイベントアトリビューションという。
環境用語「イベントアトリビューション」
【4】ミティゲーション(緩和)とアダプテーション(適応)との関係
地球温暖化防止に向けた対策は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出を削減して地球温暖化の進行を食い止め、大気中の温室効果ガス濃度を安定させる「緩和策」と、気候の変動やそれに伴う気温・海水面の上昇などに対して人や社会、経済のシステムを調節することで影響を軽減しようという「適応策」とに分類することが一般化されている。どちらもが必要不可欠で、互いに補完し合うことで気候変動によるリスクの低減に寄与すると理解されている。
環境用語「気候変動の緩和策と適応策」