一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.14
環境リスク
カンキョウリスク 【英】Environmental Risk
解説
人為活動によって生じた環境の汚染や変化(環境負荷)が、環境の経路を通じて、ある条件のもとで人の健康や生態系に影響を及ぼす可能性(おそれ)のこと。またそうして引き起こされた環境汚染によって被害補償を求められる可能性をリスクとして捉える観点もある。
環境リスクの要因はとしては、一般に化学物質が念頭に浮かぶが、その他に自然環境の改変行為、温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出による大気中濃度の増大、フロンによるオゾン層の破壊など環境保全上の支障となるおそれのあるすべての要因が対象となる。
過去には、インドのボパールにおける化学工場の爆発やアラスカ湾におけるタンカー(バルディーズ号)の座礁、アメリカのラブキャナルにおける土壌汚染などが環境リスクの高い事故として大きな社会問題となっている。このような大きな環境リスクを回避するため、化学産業における自主的環境管理システムとしてのレスポンシブルケアや、企業融資の際に環境保全を義務づけるバルディーズ原則(現「セリーズ原則」)、土地取引に際して環境監査を義務づける1980年代のアメリカの州法の制定などがなされてきている。
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関連Webサイト
- リスクコミュニケーション(環境省環境保健部):http://www.env.go.jp/chemi/communication/