一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

中西部太平洋熱帯水域の小型まぐろ類、水深による選別困難であることが判明 

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2003.12.18 【情報源】水産庁/2003.12.17 発表

 水産庁は2003年12月17日、さる10月16日から12月5日まで中西部太平洋の熱帯水域で、漁業調査船照洋丸(総トン数2,118トン)により実施したFADs(人工浮魚礁)周辺の小型まぐろ類の行動調査の結果を公表した。
 この調査は、近年まぐろまき網漁船による利用が増えている人工浮魚礁周辺の小型まぐろ類の魚種別・魚体サイズ別分布や群れ行動、海洋環境情報を収集したもの。
 海洋環境の状況としては前回調査時(2001年6月〜8月)の表層水温が29.5℃であったのに比べ今回は30.3℃前後とやや高かったほか、水温が28℃となっている水深も前回は60メートル、今回は130メートルと水深による水温構造も異なっていた。
 分布水深の上限はキハダ、メバチとも20メートル前後で前回とほぼ同じであったが、下限は、前回が水温21〜25℃域の100メートル、今回が水温22〜25℃域の約180メートルと変動しており、遊泳水深が水温によって決まることが推察された。主分布域はおよそ21℃以上の表層と推定されている。
 なお水深20〜200メートルの範囲ではメバチ・キハダが通常混在して分布することも明らかとなり、ある一定の水深以上の魚群を漁獲する仕組みとなっているまぐろまき網漁で、メバチを含めた小型まぐろ類漁獲を選択的に回避するのは操業実態上難しいことがわかった。   
このため水産庁では小型まぐろ類の混獲抑制のために、FADs操業については小型まぐろ類が少ない海域を選択して操業を行うことが望ましいとし、海域選択のための基準を早急に明確にする必要があるとの考えをまとめている。【水産庁】 

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク