「持続可能な開発」の達成状況に関する年次報告書を初公表

【環境行政 行政資料】 【掲載日】2001.04.04 【情報源】イギリス／2001.01.25 発表

　イギリス政府は、１月25日、イギリスの「持続可能な開発」の達成状況に関するはじめての年次報告書「よりよい暮らしの達成（Achieving a Better Quality of Life）」を公表した。この報告書は、政府の持続可能な開発指標の、これまでの達成状況をまとめたもので、15の主要指標のうち、８つの指標について改善が見られたという。特に、経済、社会、環境という３つの柱については、以下のような進展が見られた。
●経済・・・1999年の経済生産(economic output）は平年並み。また、就業年齢雇用率は74.1％（前年）から74.7％（2000年５月〜７月期）に上昇。
●社会・・・収入のない世帯に属している就業年齢者の割合が、14％（1995年）から、12％（2000年）に減少。青少年の学業成績も向上。
●環境・・・河川の水質状況について、「良い」、「ふつう」に該当した河川が、94％（1998年）から95％（1999年）に増加。1999年は野鳥数も増加。

　この結果について環境大臣は、「経済、社会、環境という主要分野については明らかな進展がみられるが、全体的にはバラ色というわけではない。全国的に、あるいは地域的に、改善のスピードが緩やかな分野もある」として、国民に訴え、生活の質を向上させるための役割を果たすようコミュニティに求めていく必要があると述べた。
　なお、政府の「持続可能な開発指標」に対する国民の意見を把握するため、2001年２、３月には、環境意識と行動に関するアンケート調査を行う予定。　【イギリス環境・運輸・地域省】